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2001年12月アーカイブ

著者:米本和広
出版:洋泉社
初版:1997.12.24.
紹介:ヤマギシ会とはどういう団体なのか?自然に恵まれた野菜・卵の販売から「ヤマギシの野菜は無農薬無添加です」というプラスイメージを受ける。実際は、農薬も添加物も使われているという事実を知らずに、会員となり、「無所有一体社会」という夢のユートピアを思い描く。ヤマギシ村の村民となるには、全財産を村に放出しなければならないし、その前には一週間の「特講」一種の「洗脳」を受けることになる。
また、会員たちは子どもたちを「ヤマギシ学園」に入れることが、子供の幸福につながると信じているが、その学園の実態は?今まで小耳しかはさんだことのなかった「ヤマギシ」の概要が、ここに明らかになる。
コメント:「ヤマギシ学園」ってなんだろう?しばしば教育のサイトで話題になるので気になっていた言葉。世の中には知らないことがたくさんある。そして恐ろしいのは、私にとって、「無農薬無添加の野菜や卵」はとても魅力的に感じるということだ。そして、都会に暮らす人にとっては、子供に「自然と触れあう」体験をさせるという魅力的な誘い。
夏休みに企画されているという「楽園村」の募集パンフレットは、私も一度手にしたことがある。ああ・・・知らないと言うことは何と恐ろしいことなんだろう。背筋が寒くなる思いです。

著者:フィリパ・ピアス  高杉一郎・訳
出版:岩波少年文庫
初版:1975.11.26.
紹介:友達もなく退屈しきっていたトムは、真夜中に古時計が13も時を打つのを聞き、昼間はなかったはずの庭園に誘い出されて、ヴィクトリア時代の不思議な少女と友達になります。歴史と幻想が織りなす傑作ファンタジー。(表紙扉より引用)

コメント:その扉を開けると、昼間はなかったはずの、広い庭園にでる。時間は微妙に交錯するが、トムの姿を見ることができるのは少女だけだった。
秘密の扉や、向こう側の世界に行けるのは、何故か子供の特権なのね。不思議に思っていたことが、思いもかけない形で現在とつながっていることが、つまり少女との再会がそれはそれでとてもよかった。

盗聴

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著者:真保裕一
出版:講談社文庫
初版:1997.05.15.
紹介:「な、何の真似だね、それは・・・。おい、気は確かか・・・」老人の声がうわずり、椅子が激しくきしむような音が上がった。違法電波から聞こえてきた生々しい、“殺人現場”の音。「狩り」に出た盗聴器ハンターが都会の夜でとらえられたものとは?(裏表紙より引用)
コメント:短編集・「盗聴」は面白かったけど、せっかくならもっと奥が深く話が膨らんでいったら面白いと思う。なんか、結末がどんでん返しで、「え?それで終わりなの?」という感じがする。それにしても、こう言うのを読むと、家の中にも盗聴器が仕掛けられてるんじゃないかと、ちょっと不安になったりする。

著者:大和和紀
出版:講談社コミックmimi
初版:1981.10.15.
紹介:源氏物語のコミック化
コメント:源氏物語もコミックで読めば、スイスイ進む。(笑)

著者:佐高信・テリー伊藤
出版:光文社
初版:2000.07.30.
紹介:創価学会の生まれた歴史的背景から、過去の問題点、現在かかえる問題など、
批判的観点からの対談集。過去の資料をもとにわかりやすくかかれている。

コメント:「宗教というのは、心の問題ですよね。ひとりひとりの心に信じる気持ちが生まれることで、生き方が豊かになるとか、生きる姿勢が強くなるとか・・・・・・いろいろ言い方はあると思うけど、すべて心の在り方がテーマです。言い方を変えると、個人個人の問題だ。ほかの人がどう思おうと関係ない。個人の生き方に関わるのが宗教です。」佐高氏のこの見方は私の考えていることに近い。

著者:ヒュー・ブラウン
出版:幻冬舎
初版:2001.02.10.
紹介:1957年、北アイルランド・ベルファスト生まれ。15歳でIRAに対抗する過激テロ組織UVFのメンバーとなる。報復拉致され、両ヒザをを打ち抜かれるが、銀行強盗、爆弾テロ闘争等に参加。60人のメンバーを率いるリーダーとなる。
18歳で密告により逮捕、政治犯として懲役6年の実刑判決。20歳の時刑務所内で神にい目覚め、死を覚悟してテロ組織と決別する。出獄後神学校に入学、宣教師の道を志す。1985年、来日。神戸の教会で宣教活動をはじめる。自らの体験をもとに、不良少年の更生や少年院・刑務所での講演など地道な活動を続け、非暴力と平和の大切さを訴えてきた。
現在、妻と4人の子供をアイルランドに残し、単身赴任中。日本をこよなく愛し、納豆とサッカーが大好き。週に3日は、事務でウェイトトレーニングに汗を流す。(表紙扉より作者紹介を引用)
コメント:「人間は変われる」彼が伝えたかったのは、このことなんじゃないだろうか。
この本は、多くの迷える子羊たちに、今自分の立つ、足元の大地をきちんと踏みしめる事が出来ない人に、救いの手をさしのべている。

著者:柴田よしき
出版:文藝春秋
初版:2001.10.31.
紹介:共働き・お互いの生活を尊重する夫婦。夫の失脚・退職・・
職探しの日々の中で、自分が働かなくても家庭にはなんの不都合も起こらないと言う事への、ショック・・・
ある日妻が言った「あなた、このまま専業主夫になってくれない?」
自宅マンション周辺で起こる小さな事件や、さまざまな噂。今まで知ろうともしなかった人間関係に否応なく巻き込まれていく。

コメント:家事なんて、要するに掃除と飯の支度だけじゃないか。呑気に昼寝してワイドショーを見ているだけで、何も考えていないと言う低脳・・・
専業主婦のイメージって、こんなもんかなぁ?と、専業主婦の私は思ってしまったのです。ウーム。
まあムキになって反論する気はないけど、けっこう面白かったですよ。

著者:辻仁成
出版:文藝春秋社
初版:2001.10.15.
紹介:あの日の太陽に会えればきっと繋がる・・・。時空を超え、圧倒的なグルーヴ感をもって展開する、新しい文学の冒険。
日中戦争・原爆投下直前の広島・そして新世紀を迎えた現在。
時と場所を超えて、つながれたそれぞれの愛のかたち。
人生の終焉を迎えつつあるひとりの男が、壮大な映画製作の中で描くのは、忘れる事の出来ない愛。とぎれがちな意識の中で待ち続けるのは、あの時と同じ太陽。
銃で撃たれて植物人間となった、二郎の記憶が、子供の頃の記憶と、満州・広島・南新宿を交錯する。テンガロンハットの男からあずかったランドセルの中に入っているものは?
コメント:時間と場所を追おうとすると、混乱する。作者が言いたいのは何なのか?テーマは?
戦争という非日常の中における、特異な愛のかたちなのか?それとも、過去が現在につながって、未来に続く永遠を手に入れることなのか。
過去の記憶を忘れることが出来ない人間達が、生き続けるための、それぞれのあがきなのか?ウーン、難しい。
智子「私、これからもずっと二郎をもって生きていく。それでもいい?」
四郎「持って生きようよ。それが残された者の役目だ」
記憶を、思い出を消し去ることは出来ない。

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