冷静と情熱のあいだ Rosso

著者:江國香織
出版:角川書店
初版:1999.09.30.
紹介:あとがきより一部抜粋
どんな恋もひとりの持ち分は1/2。これはあおいの物語です。
人生というものは、その人のいる場所にできるものだ、という単純な事実と、心というのは、その人のいたいと思う場所につねにいるのだ、というもうひとつの単純な事実が、こういう小説になりました。
コメント:どちらかというと、辻仁成の方が好きです。なんで江國さんのがあんまり好きじゃないのか、イライラするのか、不思議なのですが・・・。
もしかしたら、同じ女性ゆえに、素直じゃない・人に頼りすぎた・女のずるさと弱さが、鼻についたのかもしれない・・・・。なんて思ったりしています。

冷静と情熱のあいだ Blu

著者:辻仁成
出版:角川書店
初版:1999.09.30.
紹介:「あおいの30才の誕生日にフィレンツェのドゥオモに一緒にのぼろう。」
順正にとってのあおい、裏切り、忘れられない恋人。誤解が解けたときにそれまで閉じこめて置いた思いが流れ出す・・・。
同じイタリアという国で、それぞれの生活を営むあおいと順正の、長い恋の物語。
あとがきより抜粋
冷静と情熱のあいだには何があるのだろう。愛と孤独のあいだには何が横たわっているのだろう。読者の皆さんがこの作品を通してそれぞれの感情のあいだに流れる小さいが決して途絶えることのない川を発見してくださることを希望しています。
コメント:イタリア、歴史をそのままに残すフィレンツェの町で、絵画の修復をする順正。
古い絵の汚れを落とし、その絵の持つ真の姿を見つける・・・。彼のその仕事と、閉じこめられた恋の修復がダブって見えてくる。何故だろう、純正は自分に正直で誠実に見えてくる。

グイン・サーガ外伝①七人の魔道師

著者:栗本薫
出版:早川書房
初版:1981.02.15.
紹介:幾多の冒険をへた後、今はケイロニア王となった豹頭の戦士グイン。だが、数奇なる運命の糸に導かれる彼には、平穏な日々の訪れることはなかった。邪悪なるものの影は、まず恐るべき悪疫の姿をとって七つの丘なすケイロニアの都サイロンを襲った。そしてグインは、その危機を打開すべく魔道師イェライシャのもとを訪れたが───天空をかける幻の馬、夜空に浮かぶ巨大な顔、そして妖魔の結界での人知を超えた死闘───さしもの英雄グインも、凶々しい力の前に絶体絶命の危機に陥る!全百巻におよぶグイン・サーガ中の一エピソード、ここに登場!(裏表紙より引用)
コメント:最初は、訳わからず、おどおどと読んでいましたが、3分の1を過ぎたあたりからあの異界の雰囲気に慣れてきました。実は、途中で最後の部分をちょっと覗いちゃったのだ。
それで、安心して読んでたわけです(笑)。
後半は、面白くて一気に読めました。グインの世界をちょっとだけ見せてもらいました。

デルフィニア戦記1「放浪の戦士」

著者:茅田砂胡
出版:中央公論社C★NOVELS
初版:1993.10.25.
紹介:刺客に追われる漂泊の戦士ウォルと異界からの迷子リィ。剣戟のさなか、孤独な二人の戦士の偶然の出会いが、デルフィニア王国の未来を、アベルドルン大陸の運命を大きく変えていく。
やがて「獅子王」と「姫将軍」と呼ばれることになる二人の冒険はここからはじまる。
(裏表紙より引用)
コメント:こういうお話を「ファンタジー」と呼んでいいのだろうか?
ジャンルはともかく、思わず引き込まれ、その先が気になってしまうシリーズです。
少女向け青少年向けの本なのかもしれないが、たまにはこういう世界にどっぷりハマルのも悪くないな。全18巻だそうです。楽しみ楽しみ。

ぼんくら

著者:宮部みゆき
出版:講談社
初版:2000.04.20.
紹介:八丁堀の同心・井筒平四郎が受け持つ鉄瓶長屋の人々が、一軒二軒と家移りをしたり、事情でいなくなったりすることが続いた。腑に落ちない思いを抱えた平四郎、背後になにか秘密が隠されているのではないかと密かに調べると・・・。
 江戸の下町、気のいい店子たちとまじめに働く差配。隠密、大店、岡っ引き。
果たして「鉄瓶長屋」に隠されているものはなにか?
コメント:読んでいるうちに、ふとそこに江戸の街角が出現しそうなくらい違和感がない。ぐいぐい引き込んでしまう宮部さんの筆の力はすごい!取材とかベースになっているものが、たくさんあるんだろうなって思います。
事件の真相が次第に明らかになっていくのだが、最後の状況が想像するほど悲惨じゃないのがいいです。
弓之助くんとおでこのコンビがこれまた面白い。このキャラの組み合わせでまた別の作品が出ないかなぁ・・・期待しちゃいます。

射手座の殺人手鞠唄

著者:日向章一郎
出版:集英社コバルト文庫
初版:1999.12.10.
紹介:現役高校生作家・連城龍希に頼まれたノリミは、私立P高の生徒になりすまして校内に潜入した。連城あてに差出人不明の手紙が届いたからだ。「殺人手鞠唄を、君は知っていますか?」と始まる手紙。正体の分からない敵に対し、ノリミと連城は罠を仕掛けたのだが、裏をかかれて失敗してしまう。まるで2人の手のうちを見透かしているかのように───。そして、最初の『赤の事件』が起こって・・・?(表紙扉より引用)
コメント:

放課後のクレオパトラ

著者:日向章一郎
出版:集英社コバルト文庫
初版:1998.12.10.
紹介:ある日突然ミサコに届いた奇妙なラブレター。幼なじみであるケンイチも知らないと言う。そこへ<M中のクレオパトラ>と称される美少女・黒江加奈多が、ミサコに助けを求めてきた。「誰かが私を殺そうとしている」───。加奈多もミサコと同じ日に、脅迫状めいた暗号文を受け取っていたのだ。解読を試みるミサコ。しかし加奈多の取り巻きの女の子二人が次々と何者かによって襲われてしまい・・・・・・。(表紙扉より引用)
コメント:

ビューティフルライフ

著者:北川悦吏子
出版:角川書店
初版:2000.03.21.
紹介:ドラマ「ビューティフルライフ」のノベライズ。
その年、僕は恋をした。
その恋は竜巻のように僕を襲い、僕を巻き込み、どこまでも僕を連れて行った。
どうしたって、あらがいようのない恋だった。
死ぬのはこわい。こわいけれど、それを自分の力で克服していく。
そして、人が離れていなくなった後も、人は人を支え続けられる。
コメント:一世を風靡したドラマ。ラストのシーンでは泣けましたね。
実はドラマは、ちょっとっづつしか見てなかったの。
末っ子のチャチャ嬢が春休みに図書館で予約して、届いたのが9月よ!読んでいるとどうしてもキムタクの顔が浮かんでしまいます。でも、引き込まれて一気に読んでしまいました。やっぱり泣けちゃうわね。

玄い女神

著者:篠田真由美
出版:講談社
初版:1995.01.05.
紹介:10年前、インドのヴァラナシの安宿で、橋場亜希人は胸全体が陥没した状態で死んでいた。だが回りに凶器もなく、ドアは完全に閉ざされて。その死に不審を抱いた狩野都は、当時の旅行仲間を群馬山中のホテルに呼んで真相を尋ねる。だが狩野自身が館裏の川で自死。桜井京介は10年前の謎にどう立ち向かうのか?
コメント:うーん、最後まで読んで、なるほどねぇ・・・そう来たか・・と唸った次第です。方々に色々な伏線が隠されているのですが、せっかくの館のミステリーが今ひとつだわね。
美形の桜井さんより、やっぱり蒼くんが気になります。

ジーク

著者:斉藤洋
出版:偕成社ワンダーランド5
初版:1992.04.
紹介:父アレス亡きあと、ジークは運命の糸にみちびかれるまま、都にのぼり、さまざまな仲間とめぐりあい、アーギスと宿命の対決をする・・・
コメント:これは児童書です。なかなか素敵なお話で、一気に読んでしまいました。
片目を失った猟師の子「ジーク」銀の目を持つジークの剣の腕は見事だった。
ジークの胸にひかるメダルと銀の目。彼を取り巻く仲間。
ジルバニアとゴルドバの確執がうんだ13番目の月アーギスとの戦い。
ジークの運命は?