「少年A」この子を生んで

著者:「少年A」の父母
出版:文藝春秋
初版:1999.04.
紹介:前評判が悪かったこの本。「親の言い訳」にすぎないと言う・・・・
事件前を思い出しながら書いた記録。突然の逮捕後の日記。どれも混乱の中で自分自身が混乱している。親自身が起きている状況を納得できていない。続く事情聴取の中でも、何も分かっていなかった様子が窺われる。被害者側への謝罪の言葉のとなりに並ぶ、自分が置かれている状況への不満。○○を食べた。△△がおいしかった。食欲がない。周囲の人の励ましが嬉しかった。etc・・・
報道関係者の執拗な取材。残された家族の生き方。そして「長男A」への様々な思い。あまりに人間的すぎるのだ。
コメント:同じ年の子供を持つ親として、事件当時は「なぜこんな事件が起きたのか?」というよりも、「なぜ、親が気づかないのだろう?」という気持ちでした。
我が子がこんなことをするはずがない、という思いはわかるけど・・・やはり不可解。
多分この本は、マスコミからの要望があって書かされた文なのだろう。こんな文を本として出す意味があるのかという意見も多いだろう。
でも、ふと思ってしまうのだ。社会の目、被害者側からの視点で考えれば「いったいどんな子育てをしているのだ!!」「なぜ気づかなかったんだ?」という気持ちですが、逆に、Aの親の立場になってみたら・・・・。
・3人の子供を育てる専業主婦
・子供のためにPTAの仕事を引き受け
・地域の人たちともつきあい、サークル活動にも参加し
・勉強のことはうるさく言わず、子供の興味のあることをのばそうとする
・子供の意思を尊重私塾にも行かず。
ほとんど、私の生活と重なってしまう!!
違うのは、体罰を与えないことくらいなのだ。
いったい、どこで、こんなに「少年A」との世界が離れてしまったのだろう?


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