著者:宮本輝
出版:毎日新聞社
初版:1999.05.30.
紹介:離婚して娘と暮らす憲太郎と、友人富樫。ひょんな事からであった5才の男の子圭太郎と、遠くから見ていたいと思う貴志子。
憲太郎が旅した「フンザ」で出会った風景と老人の言葉が心から消えない。憲太郎の瞳の中にある三つの青い星。「潔癖」「淫蕩」「使命」。「使命」とはいったい何を意味するのだろう?広大なタクラマカン砂漠への思いを胸に、彼は草原の椅子を目指す。
コメント:あとがきの中で、作者は次のように語っている。p360.引用
「草原の椅子」の中で、私は市井の中の「人間力のある大人」を主人公に置きたかった。学歴や肩書きや地位や収入とは関係なく、慈しみの心を持つ、人間力のある大人を書きたいと思った。
読んでいて心が優しく豊かになっていくような気がしました。40代50代と生きていく中でちょうどいい時期に出会えた本でした。