海暗(有吉佐和子選集第13巻)

著者:有吉佐和子
出版:新潮社
初版:1971.04.20.
紹介:伊豆七島のひとつ「御蔵島」に、基地問題が持ち上がった。
昔の離島の生活を知るオヨヨン婆の目を通して、次第に便利に文化になってゆく島の生活と、反面失われてゆくもの。目先のことだけでない物事の本質を見つめるオヨヨン婆の視点がとても魅力的だ。古き良きものと、新しいもの。本当の幸せとは何なのか?
はからずも降ってわいた御蔵島射爆場候補のニュースをそれぞれの人が別々の思惑で見つめる。
コメント:現在の島の生活とはもちろん比べものにもならないが、離島の先生不足・医者不足・子供達は高校になると島を離れるようになるし、根本的な問題はいまもなお変わらない現実がそこにあるのだ。
そう思うと、あらためて色々なことが考えさせられた一冊でした。


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