空中庭園

teien.jpg著者:角田光代
出版:文春文庫
初版:2005.07.10.
紹介:マイホームのイメージどおりに作り上げられた家庭。一見幸せそうに見える家族だが、その中身はバラバラだった。
娘マナは幸せを演じながら、母の隠された一面を窺い知る。父親はチョロチョロと不倫をしながら平和な家庭を演じる。しかしそこに、不倫相手が息子の家庭教師として現れる。母親は、自分の親との確執から逃げ出すために、結婚をした。家庭のほころびには目をつぶり、ひたすら明るい母親を演じ続けるが…。そして、祖母・不倫相手で家庭教師のミーナ・弟コウ、それぞれの目から見た「京橋家」が語られる。


コメント:「何ごともつつみかくさず」という決まりがあるがゆえに、隠されたこと。あるいは、さらけ出すことで、責任から逃げ出すというずるさ。
一つの場所で同じ景色を眺めていても、心はそれぞれ、別の方向を向いている。
まさにに空中楼閣のような家庭。でも中身がバラバラなまま、それを知りつつ、演じる幸せ家族。いつか緊張の糸が途切れるときがくるのか?それとも綱渡りのように演じ続けるのだろうか?
家族ってなんだろう?
知らなかったが、映画化http://kuutyuu.com/されていた。けれど、ちょうど東京での上映が終了したところだった。残念だったな。


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