著者:林克明 大富亮
出版:高文研
初版:2004.03.25.
紹介:カスピ海と黒海に挟まれた広さ岩手県ほどのチェチェン共和国。大国ロシアは何故ここに侵攻し、チェチェン民族の抵抗はなぜ続くのか。厳戒のチェチェン潜入ルポとウォッチャーの考察による、チェチェン問題理解のための入門書!(帯カバーより引用)
ロシアにとってチェチェンは地理的に軍事上の要所で、なおかつ油田やパイプラインなどの資源を持つ。チェチェンが独立すると、周辺地域も独立への動きが出てくるだろう。ロシアにとってチェチェンは統一国家の維持に欠かせないものなのである。
そのために、チェチェンの土地から、強制的にチェチェン人を移動させ、様々な裏工作を行い、民族そのものを絶滅させようとする。
チェチェン人が自らの命と民族、そして国を守ろうと戦うことは当然のことといえるだろう。
「チェチェン問題」は「ロシアによるチェチェン侵略問題」である。
目次
1.なぜチェチェンで「戦争」は続くのか?
2.モスクワ劇場占拠事件─知られざる当事者の肉声
3.チェチェンで続いている拷問、虐殺、処刑
4.忘れえぬ人々─現代チェチェン人群像
5.ジャーナリストの誕生
6.チェチェン戦争の諸相
7.何のための苦しみか
コメント:ニュースで聞いたことがあるけれど、チェチェンという地域もその状況も全く関心がなかった。ソ連から引き続くロシアとの問題は根深いものがあるのだと知らされた。