リセウ(L3)から地下鉄に乗り、フォンタナにある世界遺産「カザ・ビセンス」へ
7分ほど歩くと、住宅街の中に、ひっそりとたたずんでいる、これも世界遺産なのだが、人が住んでいている。
ガウディの初期の作品で、化粧タイルがたくさん使用されているのは、建築依頼主がタイル製造業を営んでいたからだという。ガウディはこの後も、グエル公園やカザ・バトリョでタイルを多く使った作品を作っているが、製造工程でかけてしまったタイルなども利用して、モザイク模様にするなど、今でいう「リサイクル」や「エコ」に通じていたのだと、驚かされた。
家のまわりには、グエル公園でも見られた、トゲトゲの葉っぱのようなデザインのアイアンのフェンスがめぐらされている。もちろん、デザインだけでなく、侵入を防ぐためのものだが、近くを酔っ払って歩く時は注意しないと怪我をしそうだ(笑)
フォンタナ駅に戻りディアゴナル駅で地下鉄をL3→L5へ乗り継ぐことにする。
ところが、L3を降りると、改札を出て、L5と書かれた矢印が延々と、地上に繋がり、いったいどこに乗換駅があるのだろう?という感じなのだ。日本の地下鉄の乗り換えは、遠くても大体地下で繋がってるような気がするのだけれど・・・。
5分くらい歩いて、ようやくL5のディアゴナル駅へ到着。
帰りは、ディアゴナルでの乗り換えは避けたほうがいいかもしれない。
行き先を確かめて、サン・パウ病院駅で下車。降りてみたが、曇り空で方向が掴みにくい・・・
地元の人に道を尋ね、目的地サン・パウ病院へ
実のところ、その人の道案内も、かなり不正確だったのだが・・・
ここが、モンタネールが作った世界遺産「サン・パウ病院」
現在も病院として使われているが、奥の方に、新しい病棟も作られている。
広い敷地にモンタネールの作った建物が50棟以上もあったといわれるが、風化して屋根や外壁が崩れかけているものもある。しかし、離れている棟も地下道で繋がっているので、不便はないのだという。
「カタルーニャ音楽堂」ほど、華美ではないけれど、花の彫刻やレリーフが施され、政治的にも成功したモンタネールの華々しさが残されている。
「サン・パウ病院」の正門を出ると、その正面に「サグラダ・ファミリア」の姿が見える。
モンタネールは、日々、異様な姿を現す「サグラダ・ファミリア」を目の前にみながら、病院を作っていたことになる。当時、世間的に成功したモンタネールは常にガウディを意識してけん制していた・・・。しかしガウディは自分の作りたいものだけを考え、周囲の羨望とかは、反ってわずらわしいだけだったと、本には書かれていた。
あたりの通りを斜めに突っ切った「ガウディ通り」はバルやカフェが立ち並び、夕暮れ時は、お年寄りがたくさんベンチに集まって、おじいちゃんもおばあちゃんもおしゃべりをしています。日本ではあんまり見かけないけど、素敵な感じでした。
「サン・パウ病院」を背に「サグラダ・ファミリア」まで1駅歩いて行く。
昨日来た時には東の「生誕の門」と西の「受難の門」を見たけれど、ぜひ、ここに来たからには、ぐるりと一周歩いて見たいと思っていたのだ。
ステンドクラスもみえているのだけれど、外からではよく見えない。
トカゲや蛇、かたつむりいろんな動物が彫刻されている。
西に回ると、受難の門。道路の反対側には公園があってその全景が見える。
更に進むと、正面のファサード「栄光の門」が建設途中で見えないということがわかる。
しかし、この正面。道路が接近していて、しかも反対側にはマンションのような建物が近接している。作り始めた当初は広い場所だったのかもしれないけれど、完成しても正面からの全体像を見るのは難しそうだ。
それでも、やっぱり、完成したら見てみたいなぁ。
最後に「生誕の門」へ出て、その規模と位置関係を心に留めて、「サグラダ・ファミリア」を後にする。
ちょうど目の前にあった駅がL2だったのでバセッチ・ダ・グラシア駅まで乗り換えなしで行く。ところが、降りてみると、大きな交差点の脇にでて・・・?グラシア通りはどっち?
よくみると、角に「ZARA」が見えるので・・・。ようやく位置関係を把握。ヤレヤレ
このとき夜7時過ぎ。実は娘がお土産を買いに行きたいショップがあって、8時までだった。
しかも、ガイドブックにはマドリード店が出ているだけで、ネットで調べてバルセロナとパリ・ミラノ・ニューヨークに支店があるのを確認、住所を頼りに「確かこの通りにありそう・・・」
予想的中!赤いハートのマークが見えるアガタ・ルイズ・デ・ラ・プラダ「AGATHA RUIZ DE LA PRADA」発見!
ポップで楽しいデザイン。大人服は着れないけど、子供服や雑貨はとてもかわいい!
手帳やリップクリーム娘は足にピッタリなサンダルをGet!
そうそう!昼間来た「カザ・バトリョ」が夜になってライトアップされているはず!
さあ!集合時間9時まであと1時間。時間がもったいないのでL3に乗りカタルーニャ駅へ行く。
最後は、エル・コルテ・イングレスという、大きなデパートの地下で残りのお土産を買う。結局夕食を食べる時間がなくなってしまったので、食糧を買い込んでバスの集合場所へ。
集合場所には、ツアー客が様々な荷物を持って集まっていた。オプショナルツアーに参加した人もいるけれど、みんなどんなところへ行ってきたんだろう?なに買ったの?ご飯食べた?ときいて回る。
ピカソ美術館へ行った人も多いようだった。夕食を買い込んできた人もいるみたいだった。
地下鉄ディアゴナル駅の乗り換えは遠かったですね~なんて話している人もいた。
ワイワイ言いながら、バスに乗ろうとしたら・・・あれ?バスのドアが開かない!?
運転手さん、四苦八苦?前から乗れないの??
添乗員さんは、帰れないんじゃないかしら?と心配顔でしたが、私たちはバルセロナの夜の街を眺めて楽しかったわ。
実はバルセロナのレストランは夜8時半頃から始まるところも多い。スペインの夜はこれから始まるところなのだ・・・
ホテルが、せめて、地下鉄でいける範囲だったら、もっと朝早くから夜遅くまで遊べるのにな~。
バスで1時間、ようやくホテルに到着。のども渇いて、おなかも空いて、今日は良く歩きました。
明日は朝早いので、お土産をスーツケースに詰め込んでお休みなさい。