著者:山田詠美
出版:角川書店
初版:1987.05.06.
紹介:ある時、街ですれ違った男の上着の中の匂いを嗅いで、私は昔の男を思いだして道の真ん中で泣きたくなる。ある時、バーで流れる黒人音楽は特定の男を思い出たせて私を泣かせる。嗅覚があってよかった。五感が正常でよかったと、神様に感謝するのはこんな時。そして、恋物語を泣かずに書ける自分の理性にも感謝する。【著者のあとがきより】
コメント:これも短編集。やっぱり山田詠美の感性はいいなあと思います。女を愛する男たちがとっても素敵に描かれている。彼女がそれだけ男たちを愛していたってことの裏付けなのかもしれない。もっとはやく山田詠美を読めばよかった。