著者:ダニエル・キイス
出版:早川書房
初版:1992.08.31.
紹介:24人の多重人格を持つ男。多重人格とは?なぜ多重人格が発生したのか?ひとつの肉体に存在する24人の意識。それぞれがお互いを知り得ない少年期から、人格がお互いを自己管理していく青年期。「好ましいもの」と「好ましくないもの」。自己の中の人格を否定して生きる方法。空白の時間・・・・。
事件の真相はどうだったのか?そして、彼に罪はあるのか?
コメント:多重人格、よく知らない言葉でした。初めは、ビリーUの立場に立って読んでいたので、多重人格ゆえの理不尽さを感じていました。しかし、自己内部で否定される人格の存在については、どんなに「好ましくないもの」であっても、否定しないで受け入れるべきではないかと感じるようになりました。
そして、一市民として、犯罪の被害者となりうる立場で考えれば、やはり近くに住んでいたらおそろしいと感じるのは当然のことだと思います。多重人格は治るのか?続編が気になります。