著者:浅田次郎
出版:朝日新聞社
初版:1998.12.01.
紹介:羽振りのよい不動産屋の社長から一気に破産者となった主人公が家庭も失い、希望もなくしていた。幼い頃の貧乏暮らし、社会の中で成功者となっている兄姉。生活の面倒を見てくれる気のいいホステス「マリ」。そんなある日、母親の心臓が危なくなった。母親を救うために、百マイル離れた遠くの病院に希望を託す・・・。自分のすべての力を持って。
夢のような病院と、そこの医師団。彼を支えてくれた「マリ」の愛情。そして、離ればなれになった家庭は?母は助かるのだろうか?
懐かしのPPMの「500マイル」のメロディが聞こえてきます。
コメント:いかにも浅田次郎さんぽい雰囲気ですね。
とってもいいお話で、桃源郷?のような病院。主人公を助けてくれる友達、心臓の内科医、別れた妻、ホステス「マリ」こんな幸せがつづくはずがないじゃないか・・・とちょっとひがんだりして。
でもね、ここに出てくる「マリ」さんて、男の人(浅田次郎?)にとっては、理想の都合のよい存在なんじゃないかなぁ・・・女の立場としては、ちょっと辛すぎるなぁと思ったのでした。