人質カノン

著者:宮部みゆき
出版:文藝出版
初版:1996.01.30.
紹介:「人質カノン」コンビニで遭遇した強盗事件。犯人が故意に落としたものは赤ちゃんのガラガラだった。犯人の狙いはなにか?コンビニという場所で、名前を知らない者同士のその場だけの人間関係の不思議さ。
「十年計画」女性タクシードライバーの話。上司からの縁談を選んで自分を振った男を殺してやろうと、計画を立てた。免許を取って10年後に交通事故を装ってひき殺すという「十年計画」だ。そして・・・
「過去のない手帳」電車の網棚に置かれた雑誌と手帳。その手帳の持ち主のことが気になって彼女の居所を探す。事件なのか?今の生活をやめて、ひとりで生きていけるか?手帳に書かれた自分の名前のその人を好きになれるか?
「八月の雪」校内暴力・いじめ・殺されると思い逃げた道路で車にぶつかった。右足を失ない、無力感にとりつかれた少年。亡くなった祖父の文箱からでてきた古い遺書。その遺書の意味を探ると、そこには今まで知らなかった祖父の過去が現れた。
「過ぎたこと」人を見たふとした瞬間に、過去の出来事がよみがえることがある。過去に出会った少年は・・・
「生者の特権」自殺志願者だった女性が、イジメを受けていた子供に出会った。その子供に出会ったことで、彼女は自殺してしまうことが出来なくなった。
「漏れる心」マンションの天井から水が漏れてきた。階上にすむ学生とその母・・・。ところが、大学にはそんな学生はいなかったのだ。
コメント:短編集だった。それぞれがもっともっと深く進みそうな話なのに、あっという間に終わっちゃうんでちょっと寂しかったな。
それぞれが、ちょっと悲しかったり、寂しかったり、そして心がホッとしたりするお話です。


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