樹上のゆりかご

著者:荻原規子
出版:理論社
初版:2002.05.01.
紹介:有名大学進学率によって評判の高い都立高校。しかし受験校とは裏腹に合唱祭・演劇コンクール・体育祭の3大イベントに追いまくられるように1年がすぎていく。
パンの中に仕込まれた、ナイフの刃・脅迫状・火を付けられたキャンパスブロック・・・追いつめられていくのは誰なのか?
コメント:硬派な生徒会に紛れ込んだ高2の上田ひろみ。男の子とつきあうにはまだ気持ちがついて行かなくて、一方で憧れに似た気持ちもいだき・・・そんな中で自然と変化していく思春期の女の子の気持ちも描かれていて、なかなか面白かった。まあ、それにでてくる男の子達も、硬派とはいえ、ちっとも今風じゃないのね。
ただし今風といっても、それがメディアで作られた一つの虚像にすぎないのかもしれないのだけど・・・今風に見えても、中身が画一的なわけじゃないものね。
最初、学校群・ふりわけ・・・というので、昔の設定かと思ったのだが、読んでいくうちにメールや携帯が出てきて、舞台が今の時代だと気がついた。
この小説にでてくるモデルになっていると思われる高校が、今実際にはどんな学校なのか?ちょっと気になるところである。
本のタイトル「樹上のゆりかご」って何を示唆しているんだろう?


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