著者:桐野夏生
出版:講談社
初版:1997.07.15.
紹介:老人介護・子供の非行・夫のギャンブル・サラ金地獄・解雇・・・どこかにありがちな家庭を持つ、弁当工場の夜間パートで働く女たちが、ふとしたことから殺してしまった仲間の亭主の死体を処分することを引き受ける。
犯人と疑われた男の真犯人さがし・・・暗闇に足音が迫る。
コメント:映画化されて、気になっていた作品。一気に読み終えてしまいました。
生活に疲れた、あるいは崩壊した家庭の主婦たちが、死体処理と言う抜き差しならない共同作業に足を踏み入れてしまう。なぜ?と言う疑問は残るが、踏み込んでしまってからの主人公「雅子」には恐ろしい魅力を感じる。怯えながら冷静さも兼ね備えるその精神は、毀れているとも思えない。
「柔らかな頬」は今ひとつだったけど、「OUT」はおもしろかった。
映画は又ひと味違うらしいので、みてみたい。