コッペリア

著者:加納朋子
出版:講談社
初版:2003.07.07.
紹介:私とそっくり同じ顔をした人形が、じっと私を見つめている。
その人形は官能的な肌と壊れた心を持っていた。
天才的な人形作家、人形を溺愛する青年、人形になりきろうとする女優、そしてパトロン。人形にひかれた人びとが織りなす情念のアラベスク。(帯より引用)
コメント:人形・・・ある時は飾られ、愛され、また暗闇に押し込まれ、壊れたり捨てられたり。
自分の存在を人形のように感じたり、逆に人形のように振る舞うことで自分自身が傷付くことがないように身を守っていたり・・・
私自身はあまり人形に格別の思いを持ったことがないので、客観的に読んでいたのだが、なんとなく「まゆらドール」には不気味な感じを受け、作品全体にも先行きが闇の中にあるようで明るい未来を感じられなかった。だけど・・・さすが加納朋子。ラストは無理なく希望を感じさせてくれてちょっと嬉しい。


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