著者:京極夏彦
出版:角川書店
初版:2003.11.30.
紹介:赤えいの魚:「恵比寿像の顔が赤くなるときは、恐ろしい厄災が襲う」霧の中にあると言われる、人には行けない戎島に、ひっそり建つ朱塗りの御殿。一白翁が語るのは。
天火:顔が光ると言う怪火。その火を収めた霊験ある六部の正体は?
手負蛇:蛇に祟られたのか?その家の者は不幸に命を落とす。塚に収められているのは蛇なのか?宝なのか?真相を知っているのは百介。
山男:山男は、獣なのか?人なのか?娘の姿が消えて、後、子どもを抱いて姿を現した。五位の光:抱かれた女の手から男の手へと渡された記憶。飛び立つ青鷺・・・。
風の神:百介の遠縁の娘小夜の母が殺されたのは?一晩のうちに百物語を語ると、怪事が起きるという。そこで仕組まれたのは・・・
コメント:維新後。怪しい話真相を聞こうと集まった山岡百介の庵で、百介が語ったのは・・・
世の中に怪しい話などないのだ。そこには必ず、理がある・・・。
短編が集まって、最期に大きな仕掛けが飛び出す。庵に住む百介も小夜も、かなり魅力的だ。