残虐記

著者:桐野夏生
出版:新潮社
初版:2004.02.25.
紹介:世間の好奇の目にさらされる、少女誘拐・監禁事件の被害者。失踪した作家が書き残した原稿には、被害者としての事実が書かれていた。誰にもわかってもらえない・封印された記憶。犯人との意思の交流、ひたすら助けを待った隣人。
解放後「性的被害者」としてさらされる好奇の目。崩壊して元には戻らない家族。
作家として書き綴る「毒の夢」「男の性」原稿の中に潜まされる「あったかもしれないもう一つの話」原稿の中の事実と虚構。誰にも話さなかった彼女の「真実」とはなにか?
コメント:新潟の誘拐監禁事件を思い出させる。引き込まれて短時間で読み終えてしまった。
少女期に体験する「男の性」は、女性に多大なトラウマを植え付ける。
そして、それは親にも誰にもいえない、審の奥にしまいこまれ、彼女自身を形成してしまうのだ。こういう心理はわかるような気がする。


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