著者:中村文則
出版:新潮社
初版:2003.03.25.
紹介:昨日、私は拳銃を拾った。これ程美しいものを、他に知らない-。銃に魅せられてゆく青年の心象と運命を、サスペンスあふれる文体で描く。第34回新潮新人賞受賞作、第128回芥川賞候補作。
コメント:銃を手にするという思いがけない出来事。人を殺すために作られた道具。
その美しさと圧倒的な存在感で、銃は持つ人を支配し始める。銃に心を操られるように、主人公が向かう場所は…。
あとがきで作者は、「この本は決して読んだ人を幸福にする物語とは言えず、人に好まれる主人公ではない」といっている。けれども、書かずにはいられなかった。自分が失われていくその絶望を書くことによって、彼はその先にどんな希望を見つけたのだろうか。


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