著者:恩田陸
出版:角川書店
初版:2005.02.05.
紹介:土地の名家の祝いの席で、大量殺人が起こった。何者かによって持ち込まれた毒入りのお酒。一族絶滅の中で、ただ一人生き残ったのは盲目の娘だった。犯人は?動機は?現場に残された書置きの意味するものは?進む捜査。突然起こった犯人の自殺によって事件は幕を閉じたのだが…あの事件はいったいなんだったのか?
「忘れられた祝祭」と題された事件を描いた小説。そしてそれをめぐる事件を知る者たちの聞き取り。時は流れて、事件も忘れ去られていく。
コメント:間に「忘れられた祝祭」の一部をはさんだ形で、後は周囲の人々の証言の聞き取りというかたちで、事件は側面から描かれていく。
一度読んだだけでは、わかりにくかった。
一見幸せに見えるものも、その事の一面でしかない。事件は仕組まれたものでなく、しかし、必然であったのかもしれない。