いつかパラソルの下で

itukaparasoru.jpg著者:森絵都
出版:角川出版
初版:2005.04.30.
紹介:厳格な父の元で育てられた3人の兄妹。社会人となって父の元から逃げ出した兄と私。その父が突然亡くなって、そのあとに残された母の様子がおかしくなってきた。一周忌を前に、父の生前に女の影。「暗い血」とは?決して語ろうとしなかった父の生い立ちを知るために佐渡へ渡った3人の兄妹を待っていたのは?
がんじがらめに縛られたことで、自分でも気づかないうちに、いろんなことを父のせいにしてきた子供たち。父の突然の死によって、生身の父に対面し、そのことで自分自身を見つめる事も出来るようになる。皮肉なことに、父の死が残された家族に思いがけない団欒をもたらすようになったのだ。父に反発していた子も従順に振舞っているふりをした子も、少しずつバリヤをのりこえ、少しずつ成長したのだ。
しかし…主人公野々の性に対するわだかまりや、恋愛や仕事に対するいい加減にも見える姿勢。こういうのはいまどきに同年代の人にとって、ちょっと共感できるようなポイントなのかな?まあ、家族とか、自分の生き方が問題になってくるわけね。


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