14歳とタウタウさん

tautau.JPG作・絵:梅田敏作/佳子
出版:ポプラ社
初版:1998.12.01
きのう、学校図書館から借りてきた「14歳とタウタウさん」これ、写真ではわからないけれどかなり大きい本で、25×25で厚みが2.5cm以上ある。何より重い・・・
何でこんな本を借りてきたかというと、じゃまだったから・・・
この本、書架に並べると913のウ。まわり本と比べると、一冊だけ飛び出している。なので、整理するたびに気になっていたのだ「じゃまだなぁ~」どんな本なんだろう?タウタウさんてどこの国の人だ???
そして昨日、書棚の奥行きを調節したために、この本だけはどうしても飛び出してしまう。とりあえず、取り除いて・・・ページをめくってみたら・・・なんか、よさそうな本。思い切って借りて帰って来たのだった。
14歳・父親の家出・いじめ・爆発した自分。自らのの力ではどうすることもできないことばかりの生活。学校に行きたい、友だちに会いたい。だけど、社会の風は冷たい。学校をやめても、このままでいいのか?と迷う。
味方になってくれる人・足を引っ張り・頭を叩き引き摺り下ろそうとする人・人は誰でも、耐え難い辛いことを抱えているのだった。それに耐えているか?耐え切れず、まわりに当り散らすか?逃げだすか?
14歳の自分はどうするか?
1ページを読むと、隣ページの板に描かれた絵に引き込まれる。選ばれた言葉の行間を、板の木目と描かれた絵が埋める。板のもつ色・木目・節・傷・傷の下に現れた下地・切り取られたパーツ。この板が、少年の心象風景を良く伝えている。描かれた絵のタッチ、クレヨンで水彩で、貼り絵・・・
299ページの半分が絵だけれど、この絵がなくてはおそらく、思いの半分しか伝わらないだろう。この本は無駄に大きいわけじゃない、この大きさでなくては描けない、伝えられない内容があるのだった。
大きいというだけで、「じゃまもの扱い」してしまって、申し訳ない。
さて、この本どうやって配架しよう?


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