痴呆介護─家族の悩み相談室─

著者:山田忍著 長尾佳子解説
出版:東京 NCコミュニケーションズ
初版:2002.07.
紹介:痴呆の症状はお世話の仕方や接し方によってずいぶん変わり得るのです。痴呆性高齢者の家族のための介護者教室で実際に出された質問や感想、意見を取り上げ、それに答える形でどのように介護したらよいかの手がかりを示します。
コメント:どれもこれも、痴呆対応の初心者には勉強になることばかり、なかなか、書いてある通りに、うまくはできなくても、心の持ちようで、お互いの関係がずいぶん違ってくる。お勧めです。

痴呆デイホーム─お年寄と一緒に─

著者:山田忍編 かみさぎデイホーム著
出版:東京 NCコミュニケーションズ
初版:2003.05.
紹介:デイホームってどこにあるの? どんなことをしているの? 実際に痴呆性高齢者が日常生活しているデイホームでの状況を具体的にわかりやすく紹介した、施設からのメッセージ。
コメント:読んでいると、どれもこれも当てはまることばかり、どこかで見ていたんじゃない?と思うようなこことがいっぱい。
ああ、ジジは異常なのじゃなくて、立派な、見本のような「痴呆」症状なのだと、読んで安心してしまう本。いろんなことが参考になります。

鎖 下

著者:乃南アサ
出版:新潮文庫
初版:2003.12.01
紹介:貴子が目を覚ますと、廃屋に監禁され、鎖で手足を縛られていた。一方、行方不明の貴子を救出するため特殊班が編成され、かつて彼女と組んだ滝沢刑事も加わる。やがて犯人らの巧妙な現金奪取計画があきらかになり、貴子も犯人の中の女性を説得し、懸命に本部との連絡を試みる。が、特殊班はなかなか潜伏先に辿り着けない。ついに貴子の気力・体力も限界に─。傑作『凍える牙』の続編!
コメント:先の見えない事件。手がかりを一つ一つ当たっていく・・・予想もしないところで、犯人のてに落ちる女性刑事音道。囚われの身になって初めて受ける暴力。刑事として頭で考えていたことと。極限状態に置かれた精神の歪みの間で、迷い押しつぶされそうになる。
刑事としてではなく、一人の人間・女としての自分に直面する貴子が痛々しい。けれど、強い刑事としての音道も、一人の女としての貴子もとても魅力的だ。

鎖 上

著者:乃南アサ
出版:新潮文庫
初版:2003.12.01.
紹介:東京都下、武蔵村山市で占い師夫婦と信者が惨殺された。音道貴子は警視庁の星野とコンビを組み、捜査にあたる。ところが、この星野はエリート意識の強い、鼻持ちならならぬ刑事で、貴子と常に衝突。とうとう2人は別々で捜査する険悪な事態に。占い師には架空名義で多額の預金をしていた疑いが浮上、貴子は銀行関係者を調べ始めた。が、ある退職者の家で意識を失い、何者かに連れ去られる!
コメント:信じられない、こんなに鼻持ちならない嫌な男っているだろうか?星野は最悪だわ。

「魔法使いハウル」不思議な扉の開き方

著者:藤城真澄
出版:青春出版社
初版:2004.12.1.
紹介:「魔法使いハウルと火の悪魔」「アブダラと空飛ぶ絨毯」の解説本
コメント:映画になった「魔法使いハウル」の原作本かと思ったら、違った。
けれど、読んでみたら、ちょっと原作も読んでみたくなった。

ワーキングガール・ウォーズ

著者:柴田よしき
出版:新潮社
初版:2004.10.20.
紹介:37歳独身OL翔子。一流企業の管理職。マンションのローンを払いながら、一人ぼっちのランチも気楽で慣れてしまった。ある日、MLに書き込んだ「ケアンズについて教えてください」
英語を勉強し、海外で働きたい・・・だけど現実は厳しい。ケアンズの旅行代理店で働く愛美。
別れた男を新婚旅行先のケアンズまで追いかけてきた嶺奈。
三人それぞれが、自分の人生を引きずり見つめながら、それなりにがんばっていく・・・
コメント:女性が働き続けるって、楽じゃないなぁと思いつつ。翔子の生き方は、なんとなくカッコよくも思える。
社内で煙たがれ・トラブルに巻き込まれ・元不倫相手をギャフンといわせ・でも男性部下といい感じになって、頭を悩ませることはいろいろあるけど、まあ、悪くもないかなぁ。
自分が働く30代だったら、もっと共感できただろうな。

グランド・フィナーレ

著者:阿部和重
出版:講談社
初版:2005.02.01.
紹介:離婚して娘と会うことを禁じられた男。最愛の娘への倒錯した愛の形は、カメラの中に納められていた。
少女への興味・関心…仕事を失い、田舎に戻った男を待ち受けていたのは、小学校でも演劇の演出だった。そこで出会った、二人の少女の真剣なまなざし。「二人の最後の記念の芝居をしたい」二人は、なぜ「最後」にこだわるのか…
(第132回芥川賞受賞作)
コメント:父親が娘をそういう写真の対象としてとらえるという事が、どうも、気持ち悪いのだが、決してありえないことではないのだろう。そしてそのかなり自分本位な愛情表現に気づかないというところがまた恐ろしい。途中で本を投げ出したくなるほどだ。
 けれど、「神町」で出合った少女たちを救いたいと思った彼が、娘を失った彼ならではの方法で彼女たちに生きるための細いロープを投げかけている。そこで彼自身も救われるのだ。

きもの365日

著者:群ようこ
出版:集英社文庫
初版:2004.05.25.
紹介:着物は大好きだけど、あくまでも「非日用着」だった著者が、1年365日きもので過ごすという試みに挑戦。ところが、思わぬ所から冷えて風邪を引いたり、針仕事の大変さに目を回したり、失敗と試行錯誤と発見の繰り返し。 生活形態も変わり、愛猫も目をパチクリ。
働き者の「昭和のおかあさん」を目指して奮闘した1年間。写真やイラストも充実、きもの生活のガイドとしても役立つ、傑作日記エッセイ。
(裏表紙より引用)
コメント:きものを着たいなぁ。と思っても、なかなか実現は難しい。そうそう、結婚当初は、子供が大きくなったらきものを着たいと思っていたのに・・・でもまあ、無理しないで、少しずつきものを着る機会を増やしていけばいいかなぁ。と思える一冊です。

帯でBag

著者:大泉睦子
出版:文化出版局
初版:2004.03.02.
紹介:私のバッグは帯地を使っていますが、特殊なものではなく、通勤や買い物など、日々の暮らしに溶け込むようなバッグです。
帯地の持つ色合い、織りの美しさ、丈夫さ、着物時の多彩な色や柄、素材のよさ、その三つの出会いがあってこの本ができました。─大泉睦子(扉より引用)
コメント:着物を着たい・・・でも、バッグがない・・・。帯地のバッグはなかなか面白そう。

「和布」でつくるおしゃれ小物

著者:寺西恵里子
出版:PHP研究所
初版:2003.11.10.
紹介:昔の人達が代々大切にしてきた着物
その想いを新しい時代に繋いでいく
汚れや傷で着物として着られなくなっても
ちょっとした工夫やアイデアで生活の中によみがえる
手作りにはそんな不思議な力があります。
そして、着物に想いを巡らせながらそこから何かが始まります。
リサイクルにはものを大切にする優しさがあります。そして、工夫する楽しさがあります。
古い着物が教えてくれるもの、それを伝えたくて
(扉より引用)
コメント: