著者:犬丸りん
出版:アスペクト
初版:1996.04.08.
紹介:副題──「すぐ落ち込む人々に捧げる」──
本だけど、マンガのようで・・・犬丸りんさんのコミカルな絵とエッセイ。
コメント:幸せと不幸はすぐ隣り合わせなのね。
著者:藤原伊織
出版:講談社文庫
初版:1998.07.15.(1995.9)
紹介:アル中バーテンダーの島村は、過去を書くし20年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た真実とは・・・・・・。史上初の乱歩賞&直木賞W受賞作。(カバー裏表紙より引用)
コメント:江戸川乱歩賞と、直木賞の同時受賞作品と言うだけあって、すごく面白く読めました。
展開もハラハラドキドキ、結末は・・・。裏切らないおもしろさでした。
著者:乃南アサ
出版:勁文社
初版:1995.11.10.
紹介:郊外の一戸建てに住む城戸家は仲のよい夫婦と息子の3人家族。春、妻が妊娠した。後妻の絢子にとっては新婚の象徴とも言える出来事だったが、。だが、15も年の離れた兄弟ができることになった息子は当惑し、夫は「まさか・・・」と言う言葉がでそうになる。やがて絢子には思いも寄らぬ事が次々と城戸家には起こって・・・。
ガラスの家族が演じる偽りの”幸福物語”の終幕は───。
書き下ろし、恐怖心理サスペンス。(表紙扉より引用)
コメント:・満員電車の中で痴漢に間違われる。
・いじめていたはずが、今度は自分が標的に・・・
誰もが陥る可能性がある出来事・・・。けして人ごととは言えない。
ちょっとしたタイミングが狂うことで、人生が、家庭が音を立てて崩れていく・・・
なかなか恐ろしく、面白い内容でした。おすすめですね!
著者:J.K.ローリング
出版:静山社
初版:1999.12.08.
紹介:魔法嫌いのおじさんの家で育てられてきたハリーポッター。実は彼は魔法使いの子どもだった。11歳の誕生日、ハリーに魔法学校の入学許可証が届いた。
なにもしらない魔法社会に飛び込んだハリーは、やはりそこでもイヤな奴や不思議な出来事に遭遇する。
みんなが恐れる闇の魔法使いに対抗できるのはいったい誰なのか?みんなが待ち受けるハリーポッターは、賢者の石を守るために3人の仲間と立ち上がる。(裏表紙カバーより引用)
コメント:ワクワク、ドキドキ。たのしいお話しで次から次へとページがすすみます。
人間社会でいじめられたハリー。魔法社会も競争社会があった。真に正しく勇気あるものって何だろう。小さなハリーの活躍が私たちの心を暖かくたのしくしてくれます。
著者:大高美樹
出版:ザ・マサダ刊
初版:1997.04.23.
紹介:チャンス!仕事でチャンスをつかめれば・・・・ミス日本のタイトルも強力な武器になるかもしれない・・・・医者の友人を作っておけば何かと便利かな。
しかし、それがストーカーをつけ入らせるスキにつながったのだ。
無言電話・手紙・電報・嫌がらせ・贈り物・・・・
はたしてそれは善意なのか好意なのか?じわじわと追いつめられる、ストーカーによる恐怖体験。
コメント:ストーカーは恐ろしい。
だけど、被害者には落ち度はないのだろうか?相手の好意に安易に甘えすぎていないだろうか?ストーカーと戦うのはもちろん結構だが、そのまえにも、もっと問題があるような気がする。
著者:宮本輝
出版:ちくま文庫
初版:1986.01.28.
紹介:よどんだ水に浮かぶ舟べりから少年は何を見たのか?幼い眼でとらえた人の世のはかなさを描く処女作「泥の河」。
北陸と山に舞う幾万の蛍を背景に、出会い、別れ、そして愛を濃密な情感と哀切な叙情に込めてとらえた「螢川」。
ネオン彩る都会の一隅にくりひろげる父と子の愛憎劇を軸に、男達女達の人情の機微をからめた「道頓堀川」。
川を背景に独自の抒情を創出した宮本文学の原点三部作。(裏表紙より引用)
コメント:まるで一人の少年の成長過程をみるように読んでしまいました.
幼児期に出会った幼い友達との出会いと分かれ。少年期の初恋。青年期の親と社会との関係。なんだかなぁ・・・しんしんと心にしみる話で、いいですね.
著者:グラハム・ハンコック
出版:翔泳社
初版:1996.02.29.
紹介:上
1513年に描かれたという奇妙な地図。そこには1818年に初めて発見された南極大陸の姿が詳細に描かれていた。しかも、1949年のスウェーデンと英国の南極調査団ヶはじめて明らかにした、クイーンモードランド地方をはじめとする、氷床の下の地形までもが正確に描かれていた・・・。中南米各地の遺跡と、そこに伝わる伝説を調べるうちに、奇妙な「暗合」が浮かび上がる。不滅の暗号が伝える人類の過去とは・・・。人類文明の発祥の謎を解き明かす驚愕の新事実が徐々に明らかになる。
下
200トンもの岩を軽々と持ち上げて組み上げ、ピラミッドのような巨大な建造物を驚くほど正確に、天文学的に配置したのは誰か。
エジプトの古代文明の遺産と中南米の遺跡や神話とが奇妙なまでに似ているのはなぜか。ピラミッドのような建造物を造り、世界地図を作成する技術を持つような文明の本拠地には、それに相応しい経済が発展するのに必要な環境があったはずだ。はたしてそれはどこなのか。そして、古代文明の神々の遺産が警告する人類の恐るべき未来とは?(表紙扉より引用)
コメント:「神々の指紋」上下読みました。神=宇宙人説じゃなかった。
前半は???だったところもあるんだけど、結論に行き着いて、なるほど!と納得してしまった次第です。地球の歴史って謎だなぁ・・・
著者:柳美里
出版:朝日新聞社
初版:1996.05.01.
紹介:柳美里による、私だけの「私語辞典」
もちろん辞書ではなく、「言葉」から連想された「言葉」にまつわるエッセイ集です。
柳美里さんの本は読んだことがないので、まず初心者の入門として紹介してもらった本です。
あ・合鍵・印度・嘘・噂・易者・女・男
か・飼う・記者・教師・靴・結婚・皇太子
さ・酒・羞恥・素っ裸・性欲・俗
た・食べる・乳房・妻・電話・同性愛
な・名前・逃げる・盗む・猫・乗る
は・歯・秘密・二人・塀・帽子
ま・幕切れ・耳・無一文・面会・妄想
や・野球・雪・欲望
らわ・ラーメン・利・離・ルンペン・霊・廊下・別れ
コメント:柳さんって、こういう感じの人なのね・・・ってイメージが出来ました。
「ゆう みり」って読むんですね、知らなかった。危うく「り」のところに分類するところだったわ。「私語辞典」はサクサク読めました。わたしが「うーん」と唸ったところは『酒』でした。ハイ!
著者:高橋克彦
出版:講談社文庫
初版:1989.08.15.
紹介:岩手県で1年間に渡り、UFOの目撃者が続出、そして奇怪な焼死体さえも!だが、このUFO騒動の裏は?
疑問を抱く超能力者霧神顕たちは、恐るべきパワーの魔手と闘い、傷つきながらも、ついに魔の本拠・総門谷に潜入した。そこで目にした驚愕の光景とは?
構想15年を費やしたSF伝奇超大作。
コメント:いやー!奇想天外?ビックリ!ほんとに目が点になりました。
「総門」がなんだったのか・・・・もやられた!っていう感じでした。
「竜の柩」と同じで、どうも先が気になる終わり方ですね。
このつづきは総門谷R・阿黒篇と続くそうです。
著者:北村薫
出版:東京創元社
初版:1992.04.20.
紹介:「円紫さんと私」のシリーズ4作目?
私は卒論で「芥川龍之介」をテーマにしているのだが、そんなとき、教授が出版社のアルバイトを紹介してくれた。ここで私は芥川の「六の宮の姫君」と不思議な巡り会いをする《あれは玉突きだね。・・・いや、というよりはキャッチボールだ。》のだ。芥川の生きるその時代をたどっているうちに、その時代が次第に明らかになってくる。そして、芥川の言うキャッチボールの真相は??
コメント:これって、ミステリー??ちょっとイメージが違いますよね。
今回のは、芥川と菊池寛の秘密(?)だった。まるで文学史を紐解いているみたいだったわ。北村薫のこのシリーズを読んでいると、どうもいろんな本を読んでみたくなります。とくに、私は、「文学史」にでてくる作品をあんまり読んでいないのよね。
ちょっと目に留まったのは正ちゃんの言葉でした。以下引用。
「絵を見たり音楽を聴いたりしたってさ、それで動かされるって結局、そこに自分を見つけるからじゃないのかなぁ。小さい頃の自分を見つけて懐かしかったりする。今の自分を見ることだってある。それから、未来の自分。十年二十年先の未来もあるだろうし、何万年先の未来もある。到底、手なんか届かない自分をさ、微かに」
うんうん・・・そうかもしれない。なんてね。