著者:乙武洋匡 絵:沢田としき
出版:中央法規出版
初版:2000.03.18.
紹介:ユウタ小学校6年生。手も足もほとんどなくて、車椅子の生活。だけど、ぼくはいつも友達といっしょにやってきたんだ。
だけど、ぼくにも出来ないことがある。サッカーは出来ても、バスケットは出来ない。
そこでぼくは審判をやることになった。だけど・・・・本当はみんなといっしょにバスケットがやりたかったんだ。
クラス対抗の駅伝大会がやってきた。全員参加でみんなで勝ちたい・・・
そんな時、ユウタは?友達は?
この本の主人公はユウタではなくて、ユウタのまわりにいる人たちです。
コメント:小学校の低学年でも読めるようにわかりやすく、音武さんのメッセージがつづられています。彼の本を読むと、私の意識はまだまだだなぁ・・・と反省させられます。
著者:スティーブン・キング
出版:新潮文庫
初版:1987.03.25.
紹介:行方不明だった少年の事故死体が、森の奥にあるとの情報をつかんだ4人の少年たちは、「死体探し」のたびにでた。その苦難と恐怖に満ちた2日間を通して、誰もが経験する少年期の特異な友情、それへの決別の姿を感動的に描く表題作は、成人して作家になった仲間の一人が書くという形を取った著者の半自伝的な作品である。
他に、英国の奇譚クラブの雰囲気をよく写した一編を収録。(裏表紙より引用)
コメント:アメリカの時代背景・少年期の心など、とても魅力的で、どんどん引き込まれてしまいました。あの途中でコインを投げた結果が、その後の人生を暗示していたなんて・・・
けっこう読みやすかったので今度はホラーに挑戦してみようかな?
著者:加納朋子
出版:創元クライム・クラブ
初版:1995.07.25.
紹介:・大学のアートクラブで、仕上げた絵が、何者かによって傷つけられた。その裏に隠されたものは?
・彼女の名前は・・・
・自転車泥棒の本当の理由。
・彼女が部屋から突然消えたわけ
・女は、なぜ指輪を盗んだか。
何気ないお話しの中に紛れ込んだ小さな秘密。
コメント:小さなお話が少しずつつながって、小さな謎解きがとても魅力的な本でした。
加納朋子さんの作風は、けっこう気に入っています。人の気持ちが大事にされているところがいいのかな?
著者:山崎庸一郎 写真:小野 規
出版:求龍堂グラフィックス
初版:1995.02.11.
紹介:サン・テグジュペリが生まれ育ったフランスの町・・・その時代背景。
星の王子さまの舞台となったサハラ砂漠。
写真を通して、そのイメージを伝える・・・サン・テグジュペリが本当に伝えたいことはなんなのか・・・そして、星の王子さまに通じるその最後のとき。
コメント:解説を読んで、「ほー!そうだったのかぁ・・・」とお勉強しています。奥の深い作品だったのね。
サンテグジュペリと、星の王子さまの最後。自分のたった一つのバラ。
この本を読んだくらいでは、とても語り尽くせない。
この本の挿し絵「象を飲み込んだウワバミ」を見て思い出しました。
たしか小学校の国語の教科書に載ってたような記憶がある!
多分一番冒頭の部分だけだったような気がするけど、どなたか覚えていらっしゃる方はいるかしら?
著者:リチャード・フォード
出版:新潮文庫
初版:1995.07.01.
紹介:愛情あふれるアナグマ夫婦に育てられた人間の子ナブは、銀の森の一員として成長した。
彼は森の救い主として金髪の少女ベスを伴い、賢く勇敢な動物の仲間と小妖精王国への冒険に旅立つ。不思議な宝ファラドーンを手に入れれば、もりをはかいしどうぶつたちをくるしめる’大いなる敵(アーキュー)’に勝つ方法がわかるのだ。
人と自然との関わりを感動的に描き、生きることの喜びを感じさせる長編。(裏表紙より引用)
コメント:最初はわくわくして読んでたんだけどね、だんだん悲しくつらくなって来ちゃった。だって、なんでナブを助けてくれた友達がみんな・・・
そうやって、守られて生きて行かなくちゃならないのって、つらいなぁ・・・。
なんでみんな幸せに一緒に暮らせないのかなぁ・・・。
「命のつながり」自分が生きているこの命は、自分ひとりだけのものじゃないし、たった一人で生きているわけじゃないんだものね。
自分が、「エルドロン」の子孫であることを忘れないようにしなくちゃね
著者:サン・テグジュペリ
出版:岩波少年文庫
初版:1953.03.01.
紹介:ある日、サハラ砂漠の真ん中に不時着した飛行士が、不思議な子どもに会いました。”ほんとうのこと”しか知りたがらない男の子、それが「星の王子さま」でした。
子どもの心や愛について深く考えさせられる美しい本です。(表紙カバーより引用)
コメント:本当に大切なもの。それはなかなかみえない。子供の本のようだけど、実はその中には深く多くの思いが語り込まれている。
「星の王子さま」が好きだという人が多いのも何となく分かるような気がしますね。
著者:ジェイムズ・P・ホーガン
出版:創元推理文庫
初版:1980.05.23.
紹介:月面調査隊が深紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま研究室で綿密な調査が行われた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。
謎は謎を呼び、ひとつの疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見されたが・・・・・・。
ハードSFの新星ジェームズ・P・ホーガンの話題の出世作。(表紙見開きより引用)
コメント:おすすめのSFと言うことで手に取った本書。
SFといえば、空想科学小説と思っていたのだが、久々に手に取ったこの本はなかなかの一品でした。宇宙への進出、あるいは侵略、はたまた地球からの脱出というようなテーマではなく、まるで現実の研究や、その調査報告を読んでいるような錯覚に陥る。しかもこれがグイグイ私を引き込んでいく。
対立しているかのようだったハントとダンチェッカーが、限定された空間の中で、歩み寄っていくところなんかは、なかなか理想論だけど好感が持てる。しかし・・・これはほんのプロローグに過ぎないのだ。続編の「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」も読んでみたいと思う。
著者:京極夏彦
出版:集英社
初版:2000.02.20.
紹介:「四十七人の力士」「パラサイト・デブ」「すべてがデブになる」「土俵(リング)でぶせん」「脂鬼」「理油」「ウトポロスの基礎代謝」
「赤穂浪士」と「すもうとり」「でぶ」をテーマにした面白暇つぶし作品。
コメント:タイトルを見れば、おわかりの通りタイトルはみんなパロディだ。中身も、そこはかとなくもとの作品に関連があるような気もする。
だけど、全然関係ない作品です。
分厚い(5cmくらい?)本、大きな字。脂汗をかいたような暑苦しい挿し絵?
おひまな方はどーぞ!
著者:山崎豊子
出版:新潮社
初版:1999.09.10.
紹介:首相に懇願されて会長を引き受けた国見だったが、親方日の丸的な会社の体質は容易用意に崩れなかった。
組合・官僚・それぞれの思惑の中で、清廉潔癖な国見は恩地と他の心ある人々とともに、なんとか使命を全うさせようと立ち向かうが、壁は厚く困難である。
コメント:小説とは思いながらも、現実の社会と重ね合わせて読んでしまいました。
とても興味深かったです。
著者:高楼方子
出版:リブリオ出版
初版:1992.10.30.
紹介:12歳の夏休み。時計坂の先にある祖父の家。フー子はそこで不思議な扉を見つける。不思議な魅力を持ついとこのマリカ、扉の向こうの世界は誰のものなのか?足を踏み入れるたびに奥へ引き込まれる。フー子を呼び戻したのは・・・・・・
12歳の夏休み、フー子の不思議な体験。
コメント:良く知らないロシアのにおいがする。
実家に足を向けない母親。近寄りがたい祖父。そして祖母の秘密。不思議な魅力のマリカ。そして、マリカのいとこ映介。
ちょっと日常から離れて自立に向かいはじめた少女の不安と期待。少女の頃に戻れそうな一冊。