著者:森博嗣
出版:新潮社
初版:1999.06.20.
紹介:巨大な海峡大橋を支える(アンカレイジ)内部に造られた建物に集まった男女6名。海水に囲まれ完全な密室となったこの部屋に残ったのは盲目の天才科学者とアシスタントの二人。この密室でいったい何が起きたのか?そして、二人を待ち受けているのは───。知的罠を張りめぐらせた〈森ミステリィ〉の単行本初登場!(表紙扉より引用)
コメント:途中までは、何となくわかるような気分だったんです。えー?そうだったんだぁ・・・。と納得したのもつかの間。最後はえー!?はぁ・・・・森ミステリィを堪能しました。そう心地よくだまされてしまいました。
やられたぁ・・・・・。
著者:乃南アサ
出版:新潮社
初版:1996.04.20.
紹介:深夜のファミリーレストランで突如男が炎上した。数日後、ベイエリアに、無惨にもかみ殺された死体が。異様なこの殺人事件を追う警視庁機動捜査隊・刑事・音道貴子の前に想像を超える野獣が姿を現した───壮絶な復讐劇と疾走感あふれる追跡劇。女性刑事小説の分野に新ヒロイン誕生。(表紙扉より引用)
コメント:最初の部分では思わず、宮部みゆきの「クロスファイア」を連想しました。
刑事貴子がヨレヨレにくたびれているところや、男性社会の中で、立場的にいろんなハンディを感じながら、それをうまくかわしてひとりの刑事として活躍する。けしてなりたいとは思わないけど、でもなんだか応援したくなる女性です。そしてもちろんもうひとりの主人公は疾風。後半は、彼の魅力に思わず引き込まれて読むスピードが速まりました。
著者:宮本輝
出版:新潮社
初版:1986.10.25.
紹介:夢と希望、時には人生そのものをかけた人々の運命をも巻き込むようにして、自らも一陣の風となって走り抜けるオラシオン───。吉川英治文学賞受賞作。
・トカイファームの息子、正博
・オラシオンを買った和具平八郎、娘 久美子
・裏切りの秘書、多田
・余命少ない腹違いの弟、誠
・馬と仲間を落馬させたと悩む騎手、奈良。
サラブレット誕生と競走馬の世界そして、様々な人々の人生を描いた長編。(裏表紙より引用)
コメント:春休みからずっと読み続けていた宮本輝の「優駿」上下をやっと読み終えました。
競走馬をめぐるお話しで、「北海道の爽やかなすがすがしいストーリー」を想像していたらまったく違ってビックリしました。様々な人間模様が馬を取り囲んでいる感じです。
前半は、ちょっと人間不信になりそうだったけど、後半持ち直して一気に読みました。
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著者:大平光代
出版:講談社
初版:2000.02.22.
紹介:中学二年のとき、いじめを苦にして自殺を図る。その後、坂道を転げ落ちるように、非行に走る。16歳で、「極道の妻」になり、6年間、その世界に生きる。現在の養父・浩三郎さんに出会って、立ち直り、「猛勉強」の末に、29歳で「司法試験」に合格する。
現在、少年犯罪を担当する弁護士となって、4年たつ。
涙もいっぱい出るけど、元気もたくさん出る本です。(帯より引用)
コメント:字が大きくて、ふりがながふってあって・・・子供達にも読みやすい文体で書かれていますね。今友達や学校とうまくいっていない子供達に読んで欲しいメッセージなんですね。
著者:犬丸りん
出版:アスペクト
初版:1996.04.08.
紹介:副題──「すぐ落ち込む人々に捧げる」──
本だけど、マンガのようで・・・犬丸りんさんのコミカルな絵とエッセイ。
コメント:幸せと不幸はすぐ隣り合わせなのね。
著者:藤原伊織
出版:講談社文庫
初版:1998.07.15.(1995.9)
紹介:アル中バーテンダーの島村は、過去を書くし20年以上もひっそり暮らしてきたが、新宿中央公園の爆弾テロに遭遇してから生活が急転する。ヤクザの浅井、爆発で死んだ昔の恋人の娘・塔子らが次々と店を訪れた。知らぬ間に巻き込まれ犯人を捜すことになった男が見た真実とは・・・・・・。史上初の乱歩賞&直木賞W受賞作。(カバー裏表紙より引用)
コメント:江戸川乱歩賞と、直木賞の同時受賞作品と言うだけあって、すごく面白く読めました。
展開もハラハラドキドキ、結末は・・・。裏切らないおもしろさでした。
著者:乃南アサ
出版:勁文社
初版:1995.11.10.
紹介:郊外の一戸建てに住む城戸家は仲のよい夫婦と息子の3人家族。春、妻が妊娠した。後妻の絢子にとっては新婚の象徴とも言える出来事だったが、。だが、15も年の離れた兄弟ができることになった息子は当惑し、夫は「まさか・・・」と言う言葉がでそうになる。やがて絢子には思いも寄らぬ事が次々と城戸家には起こって・・・。
ガラスの家族が演じる偽りの”幸福物語”の終幕は───。
書き下ろし、恐怖心理サスペンス。(表紙扉より引用)
コメント:・満員電車の中で痴漢に間違われる。
・いじめていたはずが、今度は自分が標的に・・・
誰もが陥る可能性がある出来事・・・。けして人ごととは言えない。
ちょっとしたタイミングが狂うことで、人生が、家庭が音を立てて崩れていく・・・
なかなか恐ろしく、面白い内容でした。おすすめですね!
著者:J.K.ローリング
出版:静山社
初版:1999.12.08.
紹介:魔法嫌いのおじさんの家で育てられてきたハリーポッター。実は彼は魔法使いの子どもだった。11歳の誕生日、ハリーに魔法学校の入学許可証が届いた。
なにもしらない魔法社会に飛び込んだハリーは、やはりそこでもイヤな奴や不思議な出来事に遭遇する。
みんなが恐れる闇の魔法使いに対抗できるのはいったい誰なのか?みんなが待ち受けるハリーポッターは、賢者の石を守るために3人の仲間と立ち上がる。(裏表紙カバーより引用)
コメント:ワクワク、ドキドキ。たのしいお話しで次から次へとページがすすみます。
人間社会でいじめられたハリー。魔法社会も競争社会があった。真に正しく勇気あるものって何だろう。小さなハリーの活躍が私たちの心を暖かくたのしくしてくれます。
著者:大高美樹
出版:ザ・マサダ刊
初版:1997.04.23.
紹介:チャンス!仕事でチャンスをつかめれば・・・・ミス日本のタイトルも強力な武器になるかもしれない・・・・医者の友人を作っておけば何かと便利かな。
しかし、それがストーカーをつけ入らせるスキにつながったのだ。
無言電話・手紙・電報・嫌がらせ・贈り物・・・・
はたしてそれは善意なのか好意なのか?じわじわと追いつめられる、ストーカーによる恐怖体験。
コメント:ストーカーは恐ろしい。
だけど、被害者には落ち度はないのだろうか?相手の好意に安易に甘えすぎていないだろうか?ストーカーと戦うのはもちろん結構だが、そのまえにも、もっと問題があるような気がする。
著者:宮本輝
出版:ちくま文庫
初版:1986.01.28.
紹介:よどんだ水に浮かぶ舟べりから少年は何を見たのか?幼い眼でとらえた人の世のはかなさを描く処女作「泥の河」。
北陸と山に舞う幾万の蛍を背景に、出会い、別れ、そして愛を濃密な情感と哀切な叙情に込めてとらえた「螢川」。
ネオン彩る都会の一隅にくりひろげる父と子の愛憎劇を軸に、男達女達の人情の機微をからめた「道頓堀川」。
川を背景に独自の抒情を創出した宮本文学の原点三部作。(裏表紙より引用)
コメント:まるで一人の少年の成長過程をみるように読んでしまいました.
幼児期に出会った幼い友達との出会いと分かれ。少年期の初恋。青年期の親と社会との関係。なんだかなぁ・・・しんしんと心にしみる話で、いいですね.