著者:林真理子
出版:新潮社
初版:1990.09.25
紹介:明治天皇を取りまく、後宮の女官たち。
その中でひときわ目立つ下田歌子は、皇后に気に入られ女子教育・学習院女学部長をまかせられるほどになる。そんな歌子を取りまく男たち。情愛・策略。新聞にスキャンダルをばらまかれた歌子の行く末は・・・。
コメント:見たこともない「明治」「宮中」初めて耳にした「下田歌子」、そしてなじみのない「旧仮名遣いの新聞記事」。
思わず尻込みしたくなるような本なのだが、意に反して「おもしろい!」
下田歌子を取りまく様々な男女。歌子自身は語ることなく、周囲からの多方面からの光によって歌子が浮き彫りにされていく過程にワクワクする。
この本も群よう子さんの「本取り虫」に紹介されていた一冊です。林真理子の本ははじめて読んだけれどもおもしろかったです。
著者:エィミ・タン
出版:角川書店
初版:1990.05.31.
紹介:中国からアメリカに渡ってきた4人の母親たちは、希望を胸に抱いてきた。中国人の母と、アメリカで生まれ、アメリカで育った娘たちのお互いを理解しがたい関係。母の死をきっかけに母親たちの過去、娘たちのとまどい、母娘関係を見つめていく・・・・
コメント:中国での母の生い立ちは、今まで私の知らなかった中国でした。
日本と中国という違い、年代の違いはあっても、母と子(娘)の思いはなかなか理解し合えないことがあるのかもしれない。
そ・なのに、母も娘もお互いを切り捨てることはできないんですね。
この本は、群れよう子さんの「本取り虫」に紹介されていた本です。「おもしろい」というよりは「心にひびく」本でした。
著者:妹尾河童
出版:講談社
初版:1997.01.17.
紹介:「この戦争はなんなんや?」
好奇心と正義感が人一倍旺盛な「少年H」と、ちょっと変わったその家族が巻き起こす愛と感動の物語。
(立花隆氏)
ここにはしたたかだが純粋な「少年H」の目を通してあの戦争の時代が活写されている。これは戦後50年という時間と、妹尾河童という個性を得て初めて形象化されたあの時代の「意味」である。
コメント:この本は中1の娘が友達から借りた本です。
上下あわせて700ページですが、読み進むうちにどんどん引き込まれてしまいました。妹尾さんが冒頭に書いているように、「ぜひ少年少女にも読んで欲しい」本です。
戦争の本なんて・・・・と、敬遠しないでぜひ手に取ってみて「少年H」の心を感じ取って下さい。
著者:宮部みゆき
出版:講談社
初版:1993.03.25.
紹介:男は泥棒だった。ひょんな事がきっかけで男は両親に置き去りにされたふたごの兄弟と虚偽の親子間系を作ることになった。
したたかな兄弟と、次第に子どもたちと深く関わりを持ち、離れがたくなる男。
親子関係ってなんだ。社会の隙間、裏側を通り抜けながら、本当の姿が見えてくる・・・?
コメント:この本はHPに遊びに来てくれたtomoさんに紹介してもらいました。
この本面白かったです。ありがとう!!
去年宮部みゆきの本を何冊か読みましたが、私としては、こういうほのぼのとライトな作品は気に入りました。短編が集まっているので読みやすいで
著者:内館牧子
出版:講談社X文庫
初版:1987.09.05.
紹介:イイ女になりたい!!オニギリに目と鼻浜をつけたようなあたし、森下麦子は、海辺の町から東京のオバの家に。新しい学校、新鮮な毎日、で、そのうえ、美しくなるために”鈴女”っていう名で芸者さんの勉強もはじめた。のに、いぜん、あたしは”BUSU”・・・・。
けど、ある事件でステキな邦彦クンと心が通い、しかも、ハデ目のショーを主演して、なんと、全校一、キラメイてしまった!!フフフ、それには、こんな秘密があったの!
(表紙扉より引用)
コメント:自分に自信がもてない女の子が、一生懸命がんばって、そんな姿がカッコイイ男の子の目にとまる。まあ、そんなお話なんだけど、その女の子のいかにもグチグチと思い悩む姿が、きっと人ごとではなく思えちゃうだろうな。
自分が好きになれない女の子向け小説?
著者:東野圭吾
出版:中央公論社
初版:1995.02.07.
紹介:パラレルワールド=仮想現実
親友とその恋人の間で揺れる崇史の心。崇史の記憶の中にわずかな亀裂が生まれた。
「記憶パッケージ研究」「記憶の改編」
なくした記憶をたぐり寄せた崇史の目前に表れた現実は・・・・
身体的に障害を持つ親友とその恋人の間で、崇史は悩みつつも恋人を奪ってしまう。
恋人を奪われた苦しみを取り除くために彼は恋人のいた記憶を消そうとする。友情を守るために・・・・
コメント:これ、SFでした。東野圭吾の作品は初めて読みました。結構面白かったです。
「アルジャーノンに花束を」をちょっと思い出しました。
著者:吉本ばなな
出版:福武書店
初版:1988.01.30.
紹介:両親を亡くし、祖父を亡くし、そしてとうとう祖母も亡くしてしまった「みかげ」。広い家でたった一人になってやっと落ち着いて眠れる場所はキッチンだった。その家も出なくてはいけない。そんなみかげに声をかけたのは雄一だった。
みかげと、雄一と、雄一の母である父との3人の奇妙な共同生活が始まった。
コメント:3つの短編が収められたこの本はどれも身近な人との死と向き合っている。題名だけは有名なので知っていましたが、やっと読む機会が訪れました。
この本も群よう子さんの「本取り虫」で紹介されていた本です。
著者:赤城かん子・ほか
出版:晶文社
初版:1993.09.25.
紹介:ヤングアダルト(13から19才)にすすめる600冊の本。
1.もう子供の本ではつまらない、でも自分にぴったりの本とどうやったら出会えるか。10代のあなたへ ─── この本はヤングアダルト(13歳~19歳)のための初めての本格的ブックガイドです。
2.学校、友だち、家族、冒険、恋、SEX、コンピュータ、宇宙、死、・・・40のテーマで紹介します。
3.案内役は中高生から司書、翻訳家まで30人。10代はもちろん、自分の生き方を探している若い人や大人たちにも楽しめる読み物です。
4.中学1年生が読めるようにルビをつけました。図書館や書店の利用のしかたもていねいに解説。
5.巻末に、索引を兼ねたブックリストつき。読みたい本を手に入れるのに役立ちます。
コメント:この本、気にいりました。今度どの本を読もうかな?と思ったときにすごく役立ちそうです。しかし・・・この600冊の中に私が読んだことのある本は20冊に満たなかった(^-^;ということで、この本、買いました。(^v^)v
著者:山田詠美
出版:文春文庫
初版:1994.02.10.
紹介:人を愛した記憶はゴミのようには捨てられない。黒人の男「リック」を愛した「ココ」。愛が真実だったとしたら、なぜ二人は傷つき分かれなければならなかったのか。男、女、ゲイ、黒 l、白人───、ニューヨークに住むさまざまな人々の織りなす愛憎の形を、言葉を尽くして描く著者渾身の長編。女流文学賞受賞。
コメント:山田詠美さんの作品を初めて読みました。「愛し方」についてこんなに色々なことを考えたことがなかったのでインパクトがありました。この本は先日読んだ群よう子さんの「本取り虫」の中で紹介されていた本です。山田詠美の他の本も読んでみようかしら・・・・・。
著者:群ようこ
出版:筑摩書房
初版:1996.06.20.
紹介:世の中にはたくさんの本がある。
私の一生のうちに読める本は
そのうちわずかだと思うけれど
本を読むのをやめられない。 群よう子
コメント:群よう子さんの読んだ本が色々。
これをガイドブックに私も選んでみようかと思います。「ほんのここをよむのか・・・」と感心することばかり。
「本の増えない本棚」では、子供の頃の読書体験が語られていて興味をひかれた。
「よれよれの金太郎」「五右衛門風呂の蓋と底」では、彼女の読書生活の一端がのぞけて面白かった。