著者:吉本ばなな
出版:福武書店
初版:1988.01.30.
紹介:両親を亡くし、祖父を亡くし、そしてとうとう祖母も亡くしてしまった「みかげ」。広い家でたった一人になってやっと落ち着いて眠れる場所はキッチンだった。その家も出なくてはいけない。そんなみかげに声をかけたのは雄一だった。
みかげと、雄一と、雄一の母である父との3人の奇妙な共同生活が始まった。
コメント:3つの短編が収められたこの本はどれも身近な人との死と向き合っている。題名だけは有名なので知っていましたが、やっと読む機会が訪れました。
この本も群よう子さんの「本取り虫」で紹介されていた本です。
著者:赤城かん子・ほか
出版:晶文社
初版:1993.09.25.
紹介:ヤングアダルト(13から19才)にすすめる600冊の本。
1.もう子供の本ではつまらない、でも自分にぴったりの本とどうやったら出会えるか。10代のあなたへ ─── この本はヤングアダルト(13歳~19歳)のための初めての本格的ブックガイドです。
2.学校、友だち、家族、冒険、恋、SEX、コンピュータ、宇宙、死、・・・40のテーマで紹介します。
3.案内役は中高生から司書、翻訳家まで30人。10代はもちろん、自分の生き方を探している若い人や大人たちにも楽しめる読み物です。
4.中学1年生が読めるようにルビをつけました。図書館や書店の利用のしかたもていねいに解説。
5.巻末に、索引を兼ねたブックリストつき。読みたい本を手に入れるのに役立ちます。
コメント:この本、気にいりました。今度どの本を読もうかな?と思ったときにすごく役立ちそうです。しかし・・・この600冊の中に私が読んだことのある本は20冊に満たなかった(^-^;ということで、この本、買いました。(^v^)v
著者:山田詠美
出版:文春文庫
初版:1994.02.10.
紹介:人を愛した記憶はゴミのようには捨てられない。黒人の男「リック」を愛した「ココ」。愛が真実だったとしたら、なぜ二人は傷つき分かれなければならなかったのか。男、女、ゲイ、黒 l、白人───、ニューヨークに住むさまざまな人々の織りなす愛憎の形を、言葉を尽くして描く著者渾身の長編。女流文学賞受賞。
コメント:山田詠美さんの作品を初めて読みました。「愛し方」についてこんなに色々なことを考えたことがなかったのでインパクトがありました。この本は先日読んだ群よう子さんの「本取り虫」の中で紹介されていた本です。山田詠美の他の本も読んでみようかしら・・・・・。
著者:群ようこ
出版:筑摩書房
初版:1996.06.20.
紹介:世の中にはたくさんの本がある。
私の一生のうちに読める本は
そのうちわずかだと思うけれど
本を読むのをやめられない。 群よう子
コメント:群よう子さんの読んだ本が色々。
これをガイドブックに私も選んでみようかと思います。「ほんのここをよむのか・・・」と感心することばかり。
「本の増えない本棚」では、子供の頃の読書体験が語られていて興味をひかれた。
「よれよれの金太郎」「五右衛門風呂の蓋と底」では、彼女の読書生活の一端がのぞけて面白かった。
著者:申英姫
出版:徳間書店
初版:1997.04.30.
紹介:北朝鮮の貧しい家の長女として生まれた著者・申英姫は、美貌と才能によって舞踏の世界に入り、トップスターへの道を歩んでいく。ある夜、最高権力者・金正日の主催する秘密パーティーでの公演を命じられる。淫らな踊りと幹部たちのレイプまがいの暴力。金日成ロイヤル・ファミリーの愛人となり、やがて闇に葬られる仲間の踊り子たち。屈辱に耐えながらも党への忠誠を曲げない彼女だったが─。
「喜び組」の活動で心に傷を負った英姫の前に現れたのは、金正日の秘密資金を管理する機関で働く外貨ディーラーの青年だった。結婚して初めて味わう幸せな日々。だが、それも束の間、亡命防止の人質として三歳になる最愛の娘を北朝鮮に残したまま、夫の仕事でロンドンに旅立たなければならなかった。母として苦しむ彼女と、赤い資本家として次第に体制に反抗的になる夫。ついに二人は韓国亡命を決意するが、すでに北朝鮮からは監視の工作員が派遣されていた─。
本書は韓国でベストセラーとなった亡命舞姫の衝撃の半生記である。
コメント:北朝鮮からの亡命者の手記。とても興味深く読みました。
著者:吉本ばなな
出版:幻冬舎
初版:1996.04.09.
紹介:HIVポジティブと判定された男と、その男友達と女友達。一見奇妙な3人の旅が始まる。エジプトのとてつもなく大きなスケールのピラミッドやナイル川。
不安定な心を抱え、自分を見つめていく男とその男を見つめる女。
コメント:まるでエジプトの旅行記のようだが、その中に彼女の心の動きが色々と込められている。彼女の心に共感できる部分も多い。ところどころにあるエジプトの挿し絵も面白いし、なんだかエジプトに行ってみたいような、行ったような気分になりました。「ラクダ」にはぜひ乗ってみたいものだし・・・・
著者:宗田理
出版:光文社文庫
初版:1991.05.20.
紹介:「あなたの一生は楽しかった?」玉井葬儀社のタマ子社長は霊柩車に同乗し、棺に向かって話しかけた。遺体は知り合いのフジキ製薬創業者の未亡人。ところが、中から男性の声がして、背広姿の若者が現れたのだ。誰が遺体をすり替えたのか。おばあさんはどこに消えたのか。莫大な遺産を狙う企みに、ゴットマザーこと玉井タマ子と逞しい五人の子供が再び正義の挑戦!
コメント:宗田 理は「ぼくらの七日間戦争」など「ぼくらのシリーズ」が好きで子供と一緒になって読みました。この本はまあまあ面白いのですが、痛快さが今一つ。
多分最後がハッピーエンドになってしまうからでしょうね。
著者:P.E.P 鴻上尚史
出版:ぶんか社
初版:1996.09.28.
紹介:まず監修者の鴻上氏によるプロローグと第1回目の3つのストーリー、私立探偵編・キャンパス編・サイバーパンク編をじっくり読んでください。
そこからどう進むかはあなたの自由。一番気に入った話の続きを選んでスタート!
もし選択肢がでてきたら、選ぶのはもちろんあなた!果たしてエンディングまでたどり着けるのか!?
なお、鴻上氏のお薦めのエンディングには、冷えたコーラを持ったペプシマンが待っているらしい!?はらはらドキドキのワード・クリエイティブゲーム『ペプシマン』をお楽しみ下さい。
コメント:はじめから読もうとするとこんがらがる。続きを予想しながら読むと面白い。
ひとつのテーマからこんなに色々なストーリーが展開するというのが楽しいです。
インターネット上でこんな試みがあったのですね。
著者:佐藤多佳子
出版:偕成社
初版:1993.04.
紹介:ニイちゃん、22歳 無職 元ワルのライダー
たらしで、女にはとっても愛想がよくて・・・・
女子高1年のあたしのクラスメイト 及川周子
薄い陶器のようこわれ物みたいな子 動作が超スロー
2人の物語に私は立ち会った────
心の内に深い傷を抱く若者たちの束の間の出会いと別離・・・・
コメント:ティーン向けの本。10代の子供の母として色々考えながら読みました。自分の家庭に、直接はあてはまらないけれど、いまの10代の子供たちはこうして家庭や周り
の影響を多く受け、自分一人では太刀打ちできない、しがらみの中で必死で自分を守って自分の心を閉ざして、一人でがんばっているのかな。
そして、心休まる誰かを捜しているのかもしれない。それが家庭じゃないのがちょっと哀しい。
著者:ミヒャエル・エンデ
出版:岩波書店
初版:1982.06.07.
紹介:バスチアンは空想好きな、背の低い太った子供だった。彼は古本屋の店先で、一冊の本に出会う。その本は彼を引き留め、吸い寄せ、惹きつけてはなさないのだ。
それが「果てしない物語」。
自分を好きになれないバスチアンが物語の世界に入り込む、果たして彼は自分の世界に戻れるのか・・・・
コメント:ありのままの、あるがままの自分を受け入れ認め好きになること。
自分にとって大切な人を愛すること。バスチアンは大切なことを見つけてやっと帰ってきたのだ。
「モモ」の著者エンデの作品。「モモ」より読みやすいです。