ハリーポッターと賢者の石

著者:J.K.ローリング
出版:静山社
初版:1999.12.08.
紹介:魔法嫌いのおじさんの家で育てられてきたハリーポッター。実は彼は魔法使いの子どもだった。11歳の誕生日、ハリーに魔法学校の入学許可証が届いた。
なにもしらない魔法社会に飛び込んだハリーは、やはりそこでもイヤな奴や不思議な出来事に遭遇する。
みんなが恐れる闇の魔法使いに対抗できるのはいったい誰なのか?みんなが待ち受けるハリーポッターは、賢者の石を守るために3人の仲間と立ち上がる。(裏表紙カバーより引用)
コメント:ワクワク、ドキドキ。たのしいお話しで次から次へとページがすすみます。
人間社会でいじめられたハリー。魔法社会も競争社会があった。真に正しく勇気あるものって何だろう。小さなハリーの活躍が私たちの心を暖かくたのしくしてくれます。

ストーカー・一千日の恐怖

著者:大高美樹
出版:ザ・マサダ刊
初版:1997.04.23.
紹介:チャンス!仕事でチャンスをつかめれば・・・・ミス日本のタイトルも強力な武器になるかもしれない・・・・医者の友人を作っておけば何かと便利かな。
しかし、それがストーカーをつけ入らせるスキにつながったのだ。
無言電話・手紙・電報・嫌がらせ・贈り物・・・・
はたしてそれは善意なのか好意なのか?じわじわと追いつめられる、ストーカーによる恐怖体験。
コメント:ストーカーは恐ろしい。
だけど、被害者には落ち度はないのだろうか?相手の好意に安易に甘えすぎていないだろうか?ストーカーと戦うのはもちろん結構だが、そのまえにも、もっと問題があるような気がする。

川三部作 泥の河 蛍川 道頓堀川

著者:宮本輝
出版:ちくま文庫
初版:1986.01.28.
紹介:よどんだ水に浮かぶ舟べりから少年は何を見たのか?幼い眼でとらえた人の世のはかなさを描く処女作「泥の河」。
北陸と山に舞う幾万の蛍を背景に、出会い、別れ、そして愛を濃密な情感と哀切な叙情に込めてとらえた「螢川」。
ネオン彩る都会の一隅にくりひろげる父と子の愛憎劇を軸に、男達女達の人情の機微をからめた「道頓堀川」。
川を背景に独自の抒情を創出した宮本文学の原点三部作。(裏表紙より引用)
コメント:まるで一人の少年の成長過程をみるように読んでしまいました.
幼児期に出会った幼い友達との出会いと分かれ。少年期の初恋。青年期の親と社会との関係。なんだかなぁ・・・しんしんと心にしみる話で、いいですね.

神々の指紋 上・下

著者:グラハム・ハンコック
出版:翔泳社
初版:1996.02.29.
紹介:上
1513年に描かれたという奇妙な地図。そこには1818年に初めて発見された南極大陸の姿が詳細に描かれていた。しかも、1949年のスウェーデンと英国の南極調査団ヶはじめて明らかにした、クイーンモードランド地方をはじめとする、氷床の下の地形までもが正確に描かれていた・・・。中南米各地の遺跡と、そこに伝わる伝説を調べるうちに、奇妙な「暗合」が浮かび上がる。不滅の暗号が伝える人類の過去とは・・・。人類文明の発祥の謎を解き明かす驚愕の新事実が徐々に明らかになる。

200トンもの岩を軽々と持ち上げて組み上げ、ピラミッドのような巨大な建造物を驚くほど正確に、天文学的に配置したのは誰か。
エジプトの古代文明の遺産と中南米の遺跡や神話とが奇妙なまでに似ているのはなぜか。ピラミッドのような建造物を造り、世界地図を作成する技術を持つような文明の本拠地には、それに相応しい経済が発展するのに必要な環境があったはずだ。はたしてそれはどこなのか。そして、古代文明の神々の遺産が警告する人類の恐るべき未来とは?(表紙扉より引用)
コメント:「神々の指紋」上下読みました。神=宇宙人説じゃなかった。
前半は???だったところもあるんだけど、結論に行き着いて、なるほど!と納得してしまった次第です。地球の歴史って謎だなぁ・・・

私語辞典

著者:柳美里
出版:朝日新聞社
初版:1996.05.01.
紹介:柳美里による、私だけの「私語辞典」
もちろん辞書ではなく、「言葉」から連想された「言葉」にまつわるエッセイ集です。
柳美里さんの本は読んだことがないので、まず初心者の入門として紹介してもらった本です。
あ・合鍵・印度・嘘・噂・易者・女・男
か・飼う・記者・教師・靴・結婚・皇太子
さ・酒・羞恥・素っ裸・性欲・俗
た・食べる・乳房・妻・電話・同性愛
な・名前・逃げる・盗む・猫・乗る
は・歯・秘密・二人・塀・帽子
ま・幕切れ・耳・無一文・面会・妄想
や・野球・雪・欲望
らわ・ラーメン・利・離・ルンペン・霊・廊下・別れ
コメント:柳さんって、こういう感じの人なのね・・・ってイメージが出来ました。
「ゆう みり」って読むんですね、知らなかった。危うく「り」のところに分類するところだったわ。「私語辞典」はサクサク読めました。わたしが「うーん」と唸ったところは『酒』でした。ハイ!

総門谷

著者:高橋克彦
出版:講談社文庫
初版:1989.08.15.
紹介:岩手県で1年間に渡り、UFOの目撃者が続出、そして奇怪な焼死体さえも!だが、このUFO騒動の裏は?
 疑問を抱く超能力者霧神顕たちは、恐るべきパワーの魔手と闘い、傷つきながらも、ついに魔の本拠・総門谷に潜入した。そこで目にした驚愕の光景とは?
 構想15年を費やしたSF伝奇超大作。
コメント:いやー!奇想天外?ビックリ!ほんとに目が点になりました。
「総門」がなんだったのか・・・・もやられた!っていう感じでした。
「竜の柩」と同じで、どうも先が気になる終わり方ですね。
このつづきは総門谷R・阿黒篇と続くそうです。

六の宮の姫君

著者:北村薫
出版:東京創元社
初版:1992.04.20.
紹介:「円紫さんと私」のシリーズ4作目?
私は卒論で「芥川龍之介」をテーマにしているのだが、そんなとき、教授が出版社のアルバイトを紹介してくれた。ここで私は芥川の「六の宮の姫君」と不思議な巡り会いをする《あれは玉突きだね。・・・いや、というよりはキャッチボールだ。》のだ。芥川の生きるその時代をたどっているうちに、その時代が次第に明らかになってくる。そして、芥川の言うキャッチボールの真相は??
コメント:これって、ミステリー??ちょっとイメージが違いますよね。
今回のは、芥川と菊池寛の秘密(?)だった。まるで文学史を紐解いているみたいだったわ。北村薫のこのシリーズを読んでいると、どうもいろんな本を読んでみたくなります。とくに、私は、「文学史」にでてくる作品をあんまり読んでいないのよね。
ちょっと目に留まったのは正ちゃんの言葉でした。以下引用。
「絵を見たり音楽を聴いたりしたってさ、それで動かされるって結局、そこに自分を見つけるからじゃないのかなぁ。小さい頃の自分を見つけて懐かしかったりする。今の自分を見ることだってある。それから、未来の自分。十年二十年先の未来もあるだろうし、何万年先の未来もある。到底、手なんか届かない自分をさ、微かに」
うんうん・・・そうかもしれない。なんてね。

6月19日の花嫁

著者:乃南アサ
出版:新潮社
初版:1991.02.25.
紹介:彼女が気がついたのは、見知らぬ男の部屋だった。
彼女が記憶をなくしたのは、一度ではなかった。6/19日が近づくと、何らかのショックで記憶をなくす・・・6/19日はいったい何があったのか?忘れてしまいたい記憶とは?記憶をなくした6/12日から、18日までの物語です。
果たして、彼女は結婚できるのか?
コメント:ハラハラドキドキ。これは、文句なく面白く楽しめました。

青の炎

著者:貴志祐介
出版:角川書店
初版:1999.10.30.
紹介:突然アイツがやってきた。2階のあの部屋は、今では忌まわしい場所になっている。アイツさえいなければ・・・。僕がやらなければ・・・、母と妹を守るために、そうアイツは、病死するのだ・・・。
「青い炎」の山月記の部分は冷静に自己分析していて、何だか冴渡っている空気がこちらにも伝わってくる・・・
コメント:ウーン!すごい本だった。面白いとか、哀しいとか、恐ろしいとかちょっと一言じゃ言えないですね。何だか主人公といっしょに自転車でフルスピードで疾走しているような、緊張感に襲われます。
、ずっと気になっていたのは、母親の態度かな。私だったら、もっと子供に色んなことを話すと思う。「自分がどう思っているか。」話さなければ絶対に相手には伝わらないもの。もっと色々と感じたこともあるんだけど、まだ読んでいない人がいるからこの辺でやめておくね。

11月の扉

著者:高楼方子(たかどの ほうこ)
出版:リブリオ出版
初版:1999.09.30.
紹介:爽子が双眼鏡の中に見つけた「赤い屋根の白いうち」。訪ねてみるとそこは「11月荘」という家だった。東京へ転勤の決まった爽子だが、「11月荘」が爽子を呼んでいる。たった2ヶ月の短い下宿生活が始まった。
11月荘の住人たちとの、家族とは違ったふれあい。手に入れた「ドードー鳥」のノート。ノートにつづられたお話と、ぬいぐるみたち。耿介との出会い・・・
家族と離れて気付く、自分と母親の関係。思春期の少女が出会うステキなお話をどうぞ。
コメント:この本はいいですね。とても気に入りました。
まあちょっとメルヘンチックではあるけれど、お話を書くことによって現実の生活と、シンクロしていくのがとても楽しいです。
家族と離れることによって、気付かされる、自分の甘さや、家族の大切さ。それから母娘の隠れていた深層心理・・・・爽子が、前向きに生活しているところがとてもうらやましいです。娘にもすすめてみようかな?