著者:原田宗典
出版:角川書店
初版:1996.01.30.
紹介:どこにでもいる、例えば隣に座った見知らぬ人に、人それぞれのドラマがある。舞台で演じるのは彼。それを見ている観客は・・・
そんな隣人のドラマを集めた短編集。
コメント:夢とか希望とか・・・そういう物ではなくて、現実の日々の生活の中に潜む小さな断片。中にちょっとミステリアスなお話もある。ドラマチックな話じゃないけど、その人にとっては、すごく重大な一瞬だったりするのよね。
著者:村山由佳
出版:集英社文庫
初版:2000.06.25.
紹介:5歳年上のいとこのかれんとその弟の丈と同居して1年。大学生になった勝利の毎日は不安と焦りでいっぱい。恋人でもあるかれんとの仲が、なかなか進展しないからだ。ファースト・キスを交わしたけれど、かれんは本当に僕のことを好きなのだろうか?強力なライバルの出現、そして大学での新たな人間関係と、勝利の心は休まる暇もない。
シリーズ第2弾。かれんと勝利、ふたりの夏がはじまる!(裏表紙より引用)
コメント:かれんのお母さんがイギリスから帰って来ちゃって、勝利はイライラ・・・。
ふたりの仲が進展しないのは、読んでいるこっちもイライラしちゃう?(笑)
でもまあ、読者を焦らせ、だけどかれんに優しい勝利君には女の子なら憧れちゃうかも。
著者:原田宗典
出版:集英社文庫
初版:1996.06.25.
紹介:17歳。楽しくムチャムチャ充実している一方で不満だらけ。自意識過剰で、恥ずかしくって、キュートな愛すべき時代。身悶えしながら書いた恋文で呼び出し川原での早朝デート。不良志願の第一歩、隠れ煙草。下半身の“暴れん坊将軍”に苦しめられ、深夜の自動販売機で決行するエッチ本購入作戦。カッチョ悪い小豆島家で事件の顛末。思い出すたび胸の奥が甘く疼く、ハラダ君の愉快でウツクシイ高校青春期。(裏表紙より引用)
コメント:なんで読んだかって?姫のカレシが17歳だから・・・
だけど、これって、抱腹絶倒でした。電車の中でよんでて思わず、「プププ・・」って笑っちゃう。原田氏とは年代が近いせいか、何だか高校生の頃が懐かしくなっちゃうようなお話だったわ。
というわけで、ちっとも参考にならなかった(笑)
でも、また男子高校生が主人公の話を読みたいなー!
著者:佐藤律子
出版:ポプラ社
初版:2001.04.
紹介:我が家の次男・拓也は、小児ガンのために、16歳でその生涯を閉じました。彼とともに闘病に関わった1年2ヶ月は、彼にとっても、わたしたち家族にとっても、「生きること」の質を問い直す、短くて長い1つの旅だったように思います。
そんな彼の死から数ヶ月後、私は小児ガンの子供達を、何かの形で応援したいと思い立ちました。お金持ちではないので、治療費の応援は出来ません。お医者さまではないので、最新の治療法を教えてあげることは出来ません。けれども、好きなことで楽しく応援できたら・・・と、無い知恵をしぼって考えました。
そして、小児ガンの体験談集を作ることを思いついたのです。
闘病している子供たちは、世の中にたくさんの「種」をまきつづけています。元気の種、勇気の種、思いやりの種・・・・・・。そして、どの子供も野の花のように凛としています。その種がいつか芽ばえ、たくさんの人の心の中で育つことを願って、書名は『種まく子供たち』としました。
どうぞこの本が、みなさまのもとへ、ひと粒の種となって届きますように。(はじめにより抜粋)
コメント:HPの掲示板の書き込みにより、この本に出会いました。
ちょうど拓也君と同じ年頃の子どもがいるので、とても他人事ではなく思いました。闘病生活の様子はとても辛く心が搾り取られるようでしたが、読んでいくうちに、拓也君の強い前向きな意志と、まわりの人への感謝の気持ち、温かい思いやりがひしひしと伝わってきました。
拓也君。すてきな種をありがとう。きっときれいな花が咲いてくれるよ。
著者:村山由佳
出版:集英社
初版:1998.09.23.
紹介:4人でメジャーデビューをめざしている「涯」。彼は大学の講師に恋していた、しかも人妻。彼女は「涯」に何を求めてるのか?彼女の気持ちが分からない不安。
そんなとき幼なじみの「うさぎ」が、頼ってきた。何となく気になるのは、嫉妬?
みんなそれぞれ、悩みを抱えているんだ。
コメント:村山さん、年上の彼女、好きですねぇ・・・。
まあ今度の「涯」くんはけっこうさばけちゃってる男の子なんだけど、彼は彼なりに一生懸命がんばっているわけで、お話としては、前向きでいい感じです。
著者:村山由佳
出版:集英社
初版:1995.03.30.
紹介:今をときめく染織家、多岐川飛鳥、野生動物の命を撮り続ける藤代一馬。ベルリンの遭遇から、感動の、慟哭のラストまで。究極の恋愛小説。
アフリカの風が、私を変える!サバンナにくるまれた官能のひととき。
コメント:友達との三角関係が再燃してしまうこと、それを回避するために避けてきたのに・・・出逢ってしまった二人。それは運命なのかな。
なぜ養子なのか・・・。飛鳥が抱える苦悩・・・。
飛鳥が決して手に入れることが出来ないもの・・・。
なんかつらいです。だって、どちらもみんな幸せとは遠いんだもの。
著者:村山由佳
出版:集英社文庫
初版:1999.06.25.
紹介:高校3年になる春、父の転勤のため、いとこ姉弟と同居するはめになった勝利。そんな彼を驚かせたのは、久しぶりに会う5歳年上のかれんの美しい変貌ぶりだった。しかも彼女は、彼の高校の新任美術教師。同じ屋根の下で暮らすうち、勝利はかれんの秘密を知り、その悲しい想いに気づいてしまう。守ってあげたい! いつしか一人の女性としてかれんを意識しはじめる勝利。ピュアで真摯な恋の行方は・・・。(表紙裏より引用)
コメント:そもそも、場面の設定が、あり得ない感じだもんなぁ。
同居している女の子を好きになっちゃうのはいいとしても、ちょっとロマンチックすぎない?いやぁ・・・これくらいの距離感がいいのかな。どんなもんでしょ?
著者:村山由佳
出版:集英社
初版:1999.07.10.
紹介:海のようにやさしい、海のように激しい、18歳の愛と性の真実。
同性のチームメイトを激しく想う隆之、18歳。年上の写真家との関係に傷つく都、18歳。それぞれの悩みを共有しながら、ピュアな性を疾走する、みずみずしい青春。
コメント:ラブストーリー・・・・ぽくないな。少しずつ死へ近づいていく父親に反発しながらも、その中に自分に似たものを感じている、光秀。表面的には「いい子」を演じ続ける恵理は自分の中に、得体の知れない性を見つけてしまった。恋も愛もなく心が存在しない、体だけの関係・・・憎み、さげすみ、罵りあい自分をおとしめる事で、ギリギリの自分を支えている。お互いの心を話すこと・・・。「優しくする」こと。やっぱりこれはラブストーリー。
著者:村山由佳
出版:集英社
初版:1995.11.30.
紹介:南の珊瑚礁の海で、せつなく、ほろ苦く、激しい大人の恋が生まれた!
南太平洋にイルカとチェロの旋律が響く。夢の中に言葉を置き忘れてしまった里緒、人生に一度サヨナラしたあの人・・・トラウマを持つ人々が織りなすイノセントな恋愛小説。
コメント:自分の言葉が両親の関係を壊滅的にしてしまった。親から自分の存在自体を否定されてしまった、里緒は声を失うことによって、自分の思いを人に伝えることを拒否している。彼女の声が戻るのは、本当に伝えたいことが出来たとき・・。
著者:村山由佳
出版:集英社
初版:1994.01.25.
紹介:19歳の予備校生・歩太と8歳年上の精神科医・春妃。
春まだ浅き日の予感に満ちた出会いから、せつなく、ひたむきな純愛。
コメント:「天使の卵」はちょうど、姫の高校がある街が舞台で、多分主人公が卒業した高校も同じ設定のような気がして、ちょっと親近感が湧いたのでした。19歳の芸大志望の浪人生の恋のお話です。すごく切ない・・・。辛い・・・。