ステップ・ファザー・ステップ

著者:宮部みゆき
出版:講談社
初版:1993.03.25.
紹介:男は泥棒だった。ひょんな事がきっかけで男は両親に置き去りにされたふたごの兄弟と虚偽の親子間系を作ることになった。
したたかな兄弟と、次第に子どもたちと深く関わりを持ち、離れがたくなる男。
親子関係ってなんだ。社会の隙間、裏側を通り抜けながら、本当の姿が見えてくる・・・?
コメント:この本はHPに遊びに来てくれたtomoさんに紹介してもらいました。
この本面白かったです。ありがとう!!
去年宮部みゆきの本を何冊か読みましたが、私としては、こういうほのぼのとライトな作品は気に入りました。短編が集まっているので読みやすいで

BU・SU

著者:内館牧子
出版:講談社X文庫
初版:1987.09.05.
紹介:イイ女になりたい!!オニギリに目と鼻浜をつけたようなあたし、森下麦子は、海辺の町から東京のオバの家に。新しい学校、新鮮な毎日、で、そのうえ、美しくなるために”鈴女”っていう名で芸者さんの勉強もはじめた。のに、いぜん、あたしは”BUSU”・・・・。
けど、ある事件でステキな邦彦クンと心が通い、しかも、ハデ目のショーを主演して、なんと、全校一、キラメイてしまった!!フフフ、それには、こんな秘密があったの!
(表紙扉より引用)
コメント:自分に自信がもてない女の子が、一生懸命がんばって、そんな姿がカッコイイ男の子の目にとまる。まあ、そんなお話なんだけど、その女の子のいかにもグチグチと思い悩む姿が、きっと人ごとではなく思えちゃうだろうな。
自分が好きになれない女の子向け小説?

パラレルワールド・ラブストーリー

著者:東野圭吾
出版:中央公論社
初版:1995.02.07.
紹介:パラレルワールド=仮想現実
親友とその恋人の間で揺れる崇史の心。崇史の記憶の中にわずかな亀裂が生まれた。
「記憶パッケージ研究」「記憶の改編」
なくした記憶をたぐり寄せた崇史の目前に表れた現実は・・・・
身体的に障害を持つ親友とその恋人の間で、崇史は悩みつつも恋人を奪ってしまう。
恋人を奪われた苦しみを取り除くために彼は恋人のいた記憶を消そうとする。友情を守るために・・・・
コメント:これ、SFでした。東野圭吾の作品は初めて読みました。結構面白かったです。
「アルジャーノンに花束を」をちょっと思い出しました。

キッチン

著者:吉本ばなな
出版:福武書店
初版:1988.01.30.
紹介:両親を亡くし、祖父を亡くし、そしてとうとう祖母も亡くしてしまった「みかげ」。広い家でたった一人になってやっと落ち着いて眠れる場所はキッチンだった。その家も出なくてはいけない。そんなみかげに声をかけたのは雄一だった。
みかげと、雄一と、雄一の母である父との3人の奇妙な共同生活が始まった。
コメント:3つの短編が収められたこの本はどれも身近な人との死と向き合っている。題名だけは有名なので知っていましたが、やっと読む機会が訪れました。
この本も群よう子さんの「本取り虫」で紹介されていた本です。

YA読書案内

著者:赤城かん子・ほか
出版:晶文社
初版:1993.09.25.
紹介:ヤングアダルト(13から19才)にすすめる600冊の本。
1.もう子供の本ではつまらない、でも自分にぴったりの本とどうやったら出会えるか。10代のあなたへ ─── この本はヤングアダルト(13歳~19歳)のための初めての本格的ブックガイドです。
2.学校、友だち、家族、冒険、恋、SEX、コンピュータ、宇宙、死、・・・40のテーマで紹介します。
3.案内役は中高生から司書、翻訳家まで30人。10代はもちろん、自分の生き方を探している若い人や大人たちにも楽しめる読み物です。
4.中学1年生が読めるようにルビをつけました。図書館や書店の利用のしかたもていねいに解説。
5.巻末に、索引を兼ねたブックリストつき。読みたい本を手に入れるのに役立ちます。
コメント:この本、気にいりました。今度どの本を読もうかな?と思ったときにすごく役立ちそうです。しかし・・・この600冊の中に私が読んだことのある本は20冊に満たなかった(^-^;ということで、この本、買いました。(^v^)v

トラッシュ

著者:山田詠美
出版:文春文庫
初版:1994.02.10.
紹介:人を愛した記憶はゴミのようには捨てられない。黒人の男「リック」を愛した「ココ」。愛が真実だったとしたら、なぜ二人は傷つき分かれなければならなかったのか。男、女、ゲイ、黒 l、白人───、ニューヨークに住むさまざまな人々の織りなす愛憎の形を、言葉を尽くして描く著者渾身の長編。女流文学賞受賞。
コメント:山田詠美さんの作品を初めて読みました。「愛し方」についてこんなに色々なことを考えたことがなかったのでインパクトがありました。この本は先日読んだ群よう子さんの「本取り虫」の中で紹介されていた本です。山田詠美の他の本も読んでみようかしら・・・・・。

本取り虫

著者:群ようこ
出版:筑摩書房
初版:1996.06.20.
紹介:世の中にはたくさんの本がある。
私の一生のうちに読める本は
そのうちわずかだと思うけれど
本を読むのをやめられない。      群よう子
コメント:群よう子さんの読んだ本が色々。
これをガイドブックに私も選んでみようかと思います。「ほんのここをよむのか・・・」と感心することばかり。
「本の増えない本棚」では、子供の頃の読書体験が語られていて興味をひかれた。
「よれよれの金太郎」「五右衛門風呂の蓋と底」では、彼女の読書生活の一端がのぞけて面白かった。

私は金正日の「踊り子」だった(上・下)

著者:申英姫
出版:徳間書店
初版:1997.04.30.
紹介:北朝鮮の貧しい家の長女として生まれた著者・申英姫は、美貌と才能によって舞踏の世界に入り、トップスターへの道を歩んでいく。ある夜、最高権力者・金正日の主催する秘密パーティーでの公演を命じられる。淫らな踊りと幹部たちのレイプまがいの暴力。金日成ロイヤル・ファミリーの愛人となり、やがて闇に葬られる仲間の踊り子たち。屈辱に耐えながらも党への忠誠を曲げない彼女だったが─。
「喜び組」の活動で心に傷を負った英姫の前に現れたのは、金正日の秘密資金を管理する機関で働く外貨ディーラーの青年だった。結婚して初めて味わう幸せな日々。だが、それも束の間、亡命防止の人質として三歳になる最愛の娘を北朝鮮に残したまま、夫の仕事でロンドンに旅立たなければならなかった。母として苦しむ彼女と、赤い資本家として次第に体制に反抗的になる夫。ついに二人は韓国亡命を決意するが、すでに北朝鮮からは監視の工作員が派遣されていた─。
本書は韓国でベストセラーとなった亡命舞姫の衝撃の半生記である。
コメント:北朝鮮からの亡命者の手記。とても興味深く読みました。

SLY

著者:吉本ばなな
出版:幻冬舎
初版:1996.04.09.
紹介:HIVポジティブと判定された男と、その男友達と女友達。一見奇妙な3人の旅が始まる。エジプトのとてつもなく大きなスケールのピラミッドやナイル川。
不安定な心を抱え、自分を見つめていく男とその男を見つめる女。
コメント:まるでエジプトの旅行記のようだが、その中に彼女の心の動きが色々と込められている。彼女の心に共感できる部分も多い。ところどころにあるエジプトの挿し絵も面白いし、なんだかエジプトに行ってみたいような、行ったような気分になりました。「ラクダ」にはぜひ乗ってみたいものだし・・・・

ゴットマザーと笑う死体

著者:宗田理
出版:光文社文庫
初版:1991.05.20.
紹介:「あなたの一生は楽しかった?」玉井葬儀社のタマ子社長は霊柩車に同乗し、棺に向かって話しかけた。遺体は知り合いのフジキ製薬創業者の未亡人。ところが、中から男性の声がして、背広姿の若者が現れたのだ。誰が遺体をすり替えたのか。おばあさんはどこに消えたのか。莫大な遺産を狙う企みに、ゴットマザーこと玉井タマ子と逞しい五人の子供が再び正義の挑戦!
コメント:宗田 理は「ぼくらの七日間戦争」など「ぼくらのシリーズ」が好きで子供と一緒になって読みました。この本はまあまあ面白いのですが、痛快さが今一つ。
多分最後がハッピーエンドになってしまうからでしょうね。